『 週刊 Hanko 』 487-1号
「源氏物語」特集 その1
いつもよりずっと雪が多く,こんなに寒いのに,梅の花がちゃんと開こうとしている不思議。庭の蕾は少しずつふっくらとしてきました。そういえば,真希もふっくらしてきましたよ。朝から納豆ごはんのおかわり。うちの子は三人とも納豆で育ったなぁ。
さて,今回は,昨年のまとめです。
昨年の抱負は「古典に親しむ」,具体的には「源氏物語の全体をつかむ」でした。あー「源氏を読む」にしなかった私は賢明だった…と今つくづく思っています。読めないってことでストレスもたまったし,挫折してほったらかしの時もありました。でも,救世主リ○ちゃんの登場により,復活したのよねー。ほんと,助かりました。で,名前(肩書)も正しく読めないような登場人物の嵐にもまれ,途方にくれていたのが,ようやくあぶり出しの絵のように,全体がうっすらと見えてきました。おもしろさもわかってきたし,「源氏元年」としては,まずまずの出だしではないでしょうか。^_^;
◆読んだ本◆
◎『窯変 源氏物語』橋本治
Y先生から,宇治十帖を除く全十巻を借りたにもかかわらず,あちこちつまみ食いはしたものの,実は一冊も読み終えてないの。(;_;) ちょっと読んでは中断,忘れてしまってまた前から読み直す…の繰り返しで,全然進まなかったのです。これはちょっと悲しい。
◎『大掴源氏物語 まろ,ん?』(8コマ漫画)小泉吉宏
前半はほとんどこれ一筋!でした。Y先生には「これが源氏だと思っちゃいけない」と言われていましたが,半年前の私には,これこそが「源氏」でした。…うぅ,危ない。
◎『源氏に愛された女たち』瀬戸内寂聴
登場する女性についての対談集。
◎『光源氏美男美女図鑑』徳間書店
各帖のあらすじや,登場人物の特徴などがわかりやすく解説されている。当時の時代背景や,源氏物語の書かれた経緯やモデルになった人の話など,色々載っていて楽しい。
◎その他,源氏物語関連の雑誌等。
◎リ○ちゃんオススメの,ジュリー版「源氏物語」も見ました。(^_^)
原作はともかく,現代語訳も読まずに「参考書」ばかり読んでいたような気がする。でもおおよその流れはわかって収穫は大でした。
◆「源氏物語」の魅力◆
光源氏について言えば,美貌をカサに着て女性を泣かすなど許せん!てとこですが,…でも,「光るような美しさ」で性格良くて頭良くて多くの女性を虜にする人…が目の前に現れて口説かれたら言うこと変わるかも!?
その光源氏が義理のお母さんと密通して子供ができちゃったという,父親を裏切る設定はすごい。そして結局自分も同じ目に合う(妻が不倫の子を産む)という展開。
自分の中の罪(大小に関わらず)を自覚している人の目で見ると,世の中も少し変わる。光源氏はこの罪を背負っているからこそ,ただの色男と違うのかも。そのへんを,これからじっくり味わいたいなぁ…と思っています。
それにしても,息子なのに世間では「弟」だとか,父親だと思っていたら口説かれたとか,…そういう話が多いですね。なんかとても乱れている割には,源氏の子供は「弟」を含めて3人しかいない。これはとっても不思議。
しかし,この複雑で膨大な人間模様を築きあげた紫式部の頭の中はどうなっているんでしょう。きっときちんと整理整頓されているんでしょうね,私と違って…。^_^;
=《続く》=
2003. 1. 21 斎藤 範子(Hanko)
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