『 週刊 Hanko 』 487-2号

「源氏物語」特集 その2


 =《No.487-1 の続き》=

487b.gif (19803 バイト) 源氏物語には,結局何人の女性が登場するのかよくわかりませんが,皆それぞれに魅力ある人として描かれているようです。まだまだ読み足りないのですが,とりあえず今の私の「ベスト3」と「ワースト3」(2003年1月現在)をまとめてみました。

【ベスト3!】
●明石の君
 源氏の娘を産んだラッキーな女性。源氏の女性問題に悩むことより,親としての生きがいを見つけて幸せになった。
●朧月夜
 たくさん登場する女性の中で,源氏と一番長く付き合った女性。どうせ付き合うなら,こうでなきゃ。…それも色々大変そうだけど。
●花散里
 美女の多い源氏物語の中で「不器量」と書かれた三人のうちの一人とか。でも穏やかで温かく,人とはりあわない性格が源氏を引き止めた。

 ここで後悔したのが,リ○ちゃんから色々資料を借りた時,彼女の好きな女性を聞いてしまったこと。確か「明石の君」と「朧月夜」だったのよねー。意識しないで選んだつもりだけど,やっぱり先入観があったのかもーー。うーん失敗した。(でも理由はよく聞かなかったから,今度聞きたい)

【ワースト3】
▲六条御息所
 私は生霊にも死霊にもなりたくない。ましてやそれで人を苦しめたり殺したりしたくない。その,人を想う激しさが好きという人もいるけど,私はちょっとご遠慮したい。
▲葵の上
 「本妻と紹介されて怒る妻」…苦笑いしつつ大いに納得した川柳(新聞で見た)ですが,とりあえず本妻…はいや。まして年下の旦那に甘えることもできず,女性問題で悩み,やっと心通じたと思ったら呪われて死んじゃうなんて。絶対イヤ。
▲夕顔
 一瞬しか登場しないのに,源氏の忘れられない人となる…というのは一見ステキそうだけど,昔「頭の中将」ともうまくいかず,源氏と仲良くなった途端に物の怪にとりつかれて死んでしまうなんて。わー,そんな〜…!

 …こうゆーのって,聞いてみるとその人の性格わかるかも。

◆光源氏,やらせるなら…◆
 数多い女性陣はさておき,源氏をやらせるなら誰がいいか。
 美しく,高貴で,したたかで,優しくて…。何をやっても許されてしまうスター性があるという意味では,ジュリーの源氏もハマってたと思います。でも私の中では若い頃の「竹脇無我様」しかいな〜い!(むか〜し昔の「清水の次郎長」見た?見た?カッコい〜〜!「大岡越前」の加藤剛も良かったけど,源氏にはやっぱり無我様よ!) 「ジュリー版源氏」では,なんと無我様が源氏の親友「頭の中将」をやっていて,あーやっぱり近かった…と嬉しくなりました。
 で,最近の俳優さんでは誰かなぁ。うーん…(と考えるふり。実は決まっている)。やっぱり,小沢征悦かな。^_^; NHK朝の連ドラ「さくら」の桂木先生役ですっかりファンになってしまったので,もう他の人は思いつかない。あの真っ直ぐな目がいいのよー。
 でも,小沢クンがやる最大の難点は,私が彼の「情事」を見たくないこと。あー見たくない!リ○ちゃんは平気なのかなー,ジュリーのそういうの。もう長年のファンだから,超越してるのかしら。それとも,…見たいの??
 今更ですが,私情をはさみ過ぎる私は演出家には向きませんね。^_^;

◆解けた謎◆
 源氏物語,どうして今まで読まなかったのかなぁと,不思議だったのですが,今回その謎が解けました。私,昔からどうも瀬戸内寂聴さんが苦手なのです。それで,彼女が力を入れている「源氏物語」は,無意識に避けていた気がする。今回「源氏に愛された女たち」を読むのにとても抵抗があって,読んでみたらとても参考になったけど,やっぱり寂聴さんに感じていた壁は低くなりませんでした。
 きっと出会いの時期というのがあるのですね。もっと若い頃から読んでいれば,今頃源氏の通になっていたのに…というのはないのです,私の場合。「橋本治バージョン」あっての源氏との出会いだった,と。
 で,こういう生活してると橋本治にも出会えない私のために,Y先生がいて下さって,それでもハマりきれない私のために,リ○ちゃんがいてくれる…。あー,なんという神様のご配慮!世界は私のために回っている!と錯覚する瞬間でありました。^_^;

◆最後に…◆
 「源氏物語」が大きな城だとすると,今の私は爪先で蹴った石ころで外堀を埋めようと努力しているようなもの。城の中まで乗り込んでいけるのはいつになるやらわかりませんが,得意のマイペースで攻めていけば,この先当分楽しめそうです。
 Y先生とリ○ちゃん,ありがとう。それから,色々とコメントをくれた,たくさんの源氏ファンの皆様,また語り合いましょう。頑張って読むからね。(^_^)v

2003. 1. 21  斎藤 範子(Hanko)



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