『 週刊 Hanko』363号
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 ちょっぴり雪が舞いました。お!と少し楽しみでしたが,すぐやんでしまいました。霧雨程度の雨も降りましたが,それも束の間。カゼの季節にもう少しお湿りが欲しいと思う今日この頃です。皆様,ノドの調子はいかがですか?

◆オレンジのマフラー◆
 旦那のために,劇場版「サイボーグ009」(冬休みBSアニメ特集)を3話録画したのですが,これが夏希にウケてしまって,今は009に明け暮れる毎日です。^_^;
 キャラクターとしては,007(何にでも変身できる子供サイボーグ)が大好きみたいですが,009の赤いマフラーが欲しい欲しい!と言うので,編んでやることになり,毛糸を買いに出掛けました。結局どうしてもオレンジ色の毛糸を抱きしめて放さないので,それを買ってきましたが,お店のおばさんには「009の赤いマフラー!」と叫んでいました。^_^;
 細くて長いマフラーを編み,毛糸のひらひらをつけて首に巻いてやったら大喜びし,仲のいいお友達にも「おそろいのをあげる!」と言うので,もう一本編み,今は3本目・春歌の分を制作中です。
 あまりに久し振りで,二目ゴム編みの作り方も止め方も忘れてしまい,編み物の本とにらめっこ。でも,明るい日差しが差し込む窓辺で,炬燵にあたりながら編み物,BGMは童謡,娘の一人は毛糸玉で遊び,一人はひざの中で眠り込んでしまうという,なんだか妙に平和な昼下がり,でした。(^_^)

◆草原のチェロ「馬頭琴」◆
 高崎で,絵本の原画展をやっていたので見に行ってきました。貼り絵・ちぎり絵はもちろん,紙の漉き方にこだわって雰囲気を出しているもの,あるいは全ての絵を刺繍で描いているものなど色々あって,その原画の迫力・表現力に驚きました。
 その中に「スーホの白い馬」もありました。有名なお話なので御存知の方も多いかと思いますが,「馬頭琴」という楽器にまつわるモンゴルの民話です。
 スーホという貧しい羊飼いの少年が可愛がっていた白い駿馬が,悪い王様に騙し取られてしまう。白馬は矢をいられながらも必死で逃げ,スーホの元に辿り着くが翌日死んでしまい,嘆き悲しむスーホの夢枕に立って,自分の体で楽器を作って欲しいと頼み,そうして生まれたのが「馬頭琴」という楽器である…というお話。
 で,原画もさることながら,その馬頭琴の実物も展示してありました。その名の通り馬の頭の飾りがついた2弦の楽器で,弓で弾きます。原画展の初日には,この楽器の演奏会もあったとか。どんな音なのだろうと興味半分,CDを買ってきてしまいました(チ・ボラグ作曲・演奏の「スーホーの白い馬」というアルバム)
 確かに「草原のチェロ」という異名がうなづける音色。楽器も立てて弾きます。しかし,たった2弦でこれだけの音楽を奏でることができるとは(洗練されたテクニックによるとはいえ),民族楽器の枠を越えている!! ヨーヨー・マの,チェロの枠を越えた演奏を聴いているようでした。楽器の見た目の素朴さと,ちょっとギャップが…。でも本来どんな楽器でも,奏者の情感やエネルギーを余すところなく表現できるものなのでしょうね。

 それにしても,「人混み」を歩くのは久し振りで,カゼの季節でもあるだけに,ちょっとドキドキしてしまいました。私が普段出て行く「人混み」は,教会の礼拝と,マーケットくらいなのです。高崎の雑踏など,都会のそれに比べたらチョロいものなのですが,なんだか圧倒されてしまい,早く帰りたくなりました。^_^;
 私と子供は,なんとか頑張っていますが,旦那はまだ薬を飲んでマスクをかけて出掛けています。こわ〜いインフルエンザで寝込んだ人の話をあちこちで聞きますが,本番はまだこれからとか?? 皆さんはいかがですか。手洗い・うがいはもちろん,睡眠を充分にとるのが第一ですよ! どうぞお大事にして下さい。

1999. 1.26 斎藤 範子(Hanko)



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