『 週刊 Hanko 』 403号
"週刊Hanko" 10周年特集号!
桜の蕾が一つ開いた…と思ったら,ポップコーンがはじけるように,あちこちの桜が一斉にほころび始めました。満開まで,あと一歩です。
◆ついに10周年!?◆
先日,母が車を買い替えました。もう10年乗ったから新車にするの,と言って小さなピカピカの軽自動車に乗っています。前の車を買ったのは,私が横浜から群馬に帰ってきた時でした。ということは何?我が「週刊Hanko」も10周年を迎えるワケ!?…と気がつき,びっくり。
十年一昔,と言いますが,十年前,新しい仕事場の窓一面に桜の花が舞う景色を眺めながら,この田舎の生活を皆様にお届けしようと思いたった瞬間を,ついこの間のように思い出します。
が,私はいったいケッコンできるのだろうか…と思い悩んでいた時期もあったことを思えば,やはりこの十年の変動はスゴイかも!?
◆在宅勤務◆ 10年前。贅沢な時代
お世話になった上司を裏切りF社を退職。「群馬に帰りたい,でも今の仕事を続けたい,その上たまには東京にも行きたい」…皆が呆れる3つの願いをすべて満たして,東京の小さな会社でウソのように始まった在宅勤務。定期的に仕事で上京しては,ホテルや友達の家を渡り歩いた贅沢な日々。
◆一人で海外旅行!◆
'93年9月 ウィーン・ザルツブルグ10泊12日
背中をどんと強く押してくれる人がいて,思いがけず実現してしまったのだけれど,個人的にはかなり悩んでいる時期で,それをふっきるために行ったつもり。旅先で異文化に触れ,人生の"Key
Person"とも言える人と出会ったりして,帰ってきた時には別人になっていた(!?)。
"Key Person"とは,その後全く付き合いがない。人生の中で,ものすごい確率ですれ違って,一瞬で大きな影響を及ぼして消えていく…という人が,いるんですね。今となっては神のなせる業としか思えない。悩んでいる人には一人旅を強くおすすめする。
◆プー太郎◆ '93年11月〜
バブル崩壊の時代,在宅勤務も限界,ついに解雇通知。でもわがままな言い分を聞いて4年も雇ってくれて,最後まであれこれ考慮していただいたことにはとても感謝している。
29歳・独身・無職・田舎で親と同居…という重圧の中,家にいるのがイヤで自転車を乗り回したり,高崎まで映画を見に行ったり,ボランティアに参加したり。不安もあったけど,二度とない自由と思い,けっこう楽しんだ。
'94年1月,大学時代の仲間とクラリネット・アンサンブル“パル”を結成。弦楽四重奏(含未来の旦那
^^;)とのジョイント・コンサート(9月)を企画した。400人余の小さい会場ではあったが,満員御礼・立ち見も出るという成功ぶりに感動。が,その後コンサートの「2回目」はまだない。^^;
この頃の課題は「自立」。職も男もない娘を案じ,とやかくうるさい親と対立。本気で家を出ようとしていた矢先…。
◆結婚◆ '94年9月
…が決まった。*^^;*
見合い話を押しつける親に「結婚しません宣言」をした直後?だったという皮肉。^_^; そんなに若くなかったし,自分の好きに暮らしていたので,結婚に対する「夢」と同じくらい,「自由と引換えの生活が始まる」という「覚悟」があった。
結婚当初,旦那に対する一番の不満は,この「覚悟」があまりに足りないことであった。住所も名前も変わらない,仕事も人付き合いも今まで通り…という男性に比べ,女性は結婚と共に生活が激変する。どんな苦労も共に乗り越え…と思う女に,覚悟の足りない男はあまりにも冷たく物足りなく見えて,やはり結婚してソンしたような気分になった(こともあった。^_^;)
だから独身女性に無理に結婚はすすめない。もちろん結婚して良かったことも山ほどあるけど,幸せかどうかは結婚によるのではないと悟った。どんな状況にあっても 「幸せは,いつも自分の心が決める」(by
相田みつを) コレに尽きる。
◆出産◆ '95年8月・'97年4月
これは人生に比類なき大事件であった。私のおなかの中でヒトが育つ。やはり不思議なことだ。臨月のおなかは大玉スイカ。これを自力で体外に出すなど至難の業に思え,やっぱり死ぬんじゃないかと悪夢に怯えた。うらやんだのは「一寸法師のお母さん」。しかしその後,出産など育児に比べたらなんでもないことを知る…。
◆育児◆ 現在進行形
自分の時間が激減した…睡眠時間もなくなった…と嘆いていた一人目。「子供が一人ってラクだったんだ」とつくづく思う二人目。育児はひたすら体力勝負だ。女の子だからまだ良かったけど。やっと楽になった…と思うのに3年かかった。でも早かった。
オムツを洗い,離乳食を作り,絵本を読んでやり,遊びに付き合う。数々の予防接種を受けさせ,具合が悪ければ夜通し気遣い,病院に連れていき,薬を飲ませる。着せたり脱がせたり,食べさせたり歯磨きしたり,お風呂に入れて溺れさせたり!? 幼稚園に入れば袋を縫い,スカートまで縫い,すべての物に名前を書き,お弁当を作り,クツを洗う…。自分のことより子供のこと。旦那のことより子供のこと。^_^; オモチャと絵本と,処分できない図画工作の類で部屋はどんどん狭くなった。
あーでもあと十年たったら,こんな日々が懐かしく思い出されるのでしょうね。今が一番いい時期かも。
振り返ってみれば,家族に恵まれ,友人に恵まれ,音楽を続けられる環境にも恵まれ,感謝の尽きない十年でした。ずーっと
"週刊Hanko"
を読んできて下さった皆さん,本当にありがとうございます。これからも「斎藤家の今後」を見守っていただけたら幸いです。
思い出も感謝もまだまだ尽きませんが,もう新学期が始まってしまい,「春休みビッグイベント!?」も早く報告しなければならないので,このへんで。(^^) どうぞ皆様も,充実した毎日を送られますように,心からお祈り申し上げます。
2000. 4. 11 斎藤 範子(Hanko)
☆感想のお便り、お待ちしてます。 hanko.saito@nifty.ne.jp
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