『 週刊 Hanko 』 632号

真希、卒園。私も卒園…◆


 今年のお彼岸は、初めて自分であんこを煮ておはぎを作りました。そもそも「おはぎ」を初めて自分で作ったのは、ひぃじい(旦那のおじいちゃん)が亡くなった時(4年前?)…。昨年の暮れに、黒豆が思いの外うまく煮えたので、ひょっとしてあんこもできるかも…!と思い、挑戦してみました。こげるのがこわくて少々練りが甘かったのと、隠し味の塩が、ビミョーに多かったみたい…ですが、おはぎ大好きな春歌が「90点!」パパが「85点!」をつけてくれたので、まぁ良しとしよう。(^o^;)

◆真希、卒園。私も卒園…◆
 とうとう、真希の卒園式を迎えることになりました。
 夏希の入園から8年通った私も卒園です。送り迎えも、お弁当も、みんな終わり…。と思うと感無量。数日前からちょっとうるうるしていました。

◇お弁当◇
 卒園式前日。最後の最後のお弁当、何がいい??
 ミートボール!ウィンナー!きゅーり!トマト!

 …密かに「手作りハンバーグ」にしようと思い、冷凍しておいたんだけど…生協のミートボールに負けたのは悔しい…でも、望み通りのお弁当にしてあげよう。
 心をこめて作り、これが最後と思いつつかばんの中に入れてあげた母。しかしこの時は気づいていない。大事な「ふりかけ」を入れ忘れたことを…!
 真希は真希なりに、最後のお弁当の時使おうと、大好きな「かつお」のふりかけをとっておいたのだ…それは母も知っていたのに…。「あと○回だね」と残りのふりかけの数を数えながら毎日入れてやっていたのに…ナゼカこの日に限って忘れてしまった…おーまいごーっ。

 帰ってきて、真希に指摘されるまで気がつきませんでした。
 ごめんよーーーっ!! _| ̄|○

◇自転車通園◇
 毎朝自転車で幼稚園にやってくるお友達を見て「いいなぁ…」とうらやましがる真希。そういえば、年少・年中の時は、自転車登園していたっけ…。と真希に聞いてみると「え?…そうだっけ?」
 え〜〜、忘れちゃったの!?ショック〜〜!あの苦労はなんだったの!(いや、自分の健康のためでもあったんだけどさ) それにしても、忘れちゃうなんて悔しい!これはなんとしても思い出してもらわなければ!
 とゆーわけで、卒園式前日、最後の保育日は、自転車で行くことに…!

 パパには「寒いからやめた方がいいよ…」と言われたけど、自転車で幼稚園に行く「一生で最後」のチャンスだもんね。セーターを3枚も重ね着し、その上に風を通さないジャケットを着、フードをかぶって手袋して準備万端!真希にも同様にして、「さぁ、ゆくぞ!!」
 いやしかし、山から下る坂道は本当に風が冷たくて、始めはちょっぴり後悔。そのうち体は暖かくなってきましたが、時々横風にあおられて緊張しました。卒園式前日に、ケガなんかさせられない!

「ほらー、ここがいつも『ガタン!』てして、おもしろかったじゃない」
「きゃ〜!楽しい!何コレ!もう一回!」
「ほら、この坂道、真希ちゃんが歌を歌ってくれないと、元気が出ないところだよ!」
「え?なんの歌?」
「なんでもいいから!早く歌って!止まっちゃう〜」
「♪いーつのーことーだか〜 おもいだしてごーらん〜…」

…まったく、何より「自転車登園」を思い出して欲しいよ!

 翌日の卒園式(の後の謝恩会)の準備のため、降園まで私もお仕事。で、つまり、帰りも自転車…。
「真希ちゃん。帰りの坂道は、真希ちゃん乗せて登れないからね。坂道の手前で降りて走ってね」
「うん、いいよ!じゃ、競走ね!」
 競走ねって…アンタ途中で疲れたとか言ったって、絶対乗せてやらないよ!と思っていましたが…。
 1つめの坂道で本当に競走して、自転車の私に勝った(本当に勝った)のには正直驚きました。いつの間にか大きくなって… 体力もついたのねぇ…。(*_*)

 入園した時、真希は86cm、11kgしかありませんでした。細くて小さくて標準以下で、一番小さいサイズの上履き(14cm)もぶかぶかで…。
 それが3年たった今、まだまだ小さいけど、105cm、16kg、足のサイズは17cm。
 キツイ坂道を、こんなにたくましく走りきってしまうとは…。

 最後の長い坂道は、走ったり歩いたり、途中の公園で休んだり、結局1時間くらいかけて帰り着きました。
 真希のために自転車で…と思ったけど、結局私のためだったかも。
 この日、私の心は「卒園」できたような気がします。

◇卒園式◇
 子供達の歌に、先生のお話に、うるうる、うるうる。
 子供達はこんなにかわいくて、いつもと同じくらい元気いっぱいなのに、今日で本当に幼稚園とお別れ。お友達ともお別れ。教会にはこれからも来るけれど、やっぱり淋しいなぁ。
 謝恩会の後も、先生と記念撮影して、最後のだっこ、最後のおんぶ…をおねだりして(順番待ち!?)、それぞれの子供達が気持ちに区切りをつけるまでに時間がかかっているようでした。納得するまで付き合って下さった先生方、ありがとうございました。
 いつも子供の気持ちを尊重し、暖かく見守って下さった3年間、いえ、8年間のご指導に、心から感謝いたします。

 これを書きながら、卒園式に発行された保護者会の機関誌を読んでいました。
先生のお話、お母さん方のメッセージから、園の様々な行事の一つ一つ、毎日の小さな出来事を思い出しました。卒園するお母さんたちが涙涙で書いた文章に、本当に甘楽幼稚園はいい幼稚園だったなぁと、私も涙涙…。保護者にとっても、子供達にとっても、良い時間が過ごせた証拠と思います。
 これからも、ふと子供達が戻ってきたくなる場所として、甘楽幼稚園がずっとずっとこの地にありますように、心からお祈りしています。

 長い間、本当にありがとうございました。

※甘楽幼稚園ホームページ http://www.kanra.jp

2007. 3. 22  斎藤 範子(Hanko)



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