私は図書館が好きだ。あの空間は貴重だ。
今どきの図書館では端末が何台か置いてあって、
希望する書物をその区内の全蔵書から検索して、
取り寄せてもらったりできるのではあるが、
図書館の静かなるロマンはそんなことでは味わえない。
毎回飽きずに書棚を眺めてまわるのが図書館の楽しみなんである。
たとえば、曜日によって蔵書の傾向が違うことを御存知だろうか?
図書館には貸し出し期限があって、基本的には2週間という単位なので、
ある火曜日に本を借りたとすると、2週間後の火曜日に期限が来ることになる。
私の場合、たいてい期限いっぱいまで読み続けるので、
必然的に火曜日にしか図書館に行かない人間になるのだ。
そんな風にして火曜日しか図書館に行かずに何年も過ごした後、
きまぐれで日曜日に図書館に行ってみた時、驚いたんである。
見たことのない本がいっぱいあったのだ。
日曜日にしか来ない人が日曜日に返却したばかりの本を、
日曜日にしか来ない別の人がすぐ借りていくからである。
日曜はレジャーの本が...といったようなことではなくて、
なんとなくとしか言いようがないのだが、
そこには明らかに一定の傾向が存在するのである。
一度借りた本を気付かずにまた借りてしまったり、
既に持っている本をまた買ってしまったという経験は誰でもあるだろう。
なぜなら、各々の好みというものはおおかた一貫しているものなので、
目を奪われる本の装丁やタイトルは毎回同じだからである。
そこで、いろいろな曜日を比較した結果、
日曜日だけが特殊なことがわかったのだ。
日曜日の人気本は日曜日のうちに入出し、
他の曜日に書棚に残ることはないんである。
司書にでもなって貸し出しデータを調べれば、
日曜日に図書館に来る人の好みの傾向が具体的に解るであろうが、
図書館は商売でないので、
そんなことを調べても誰の役にもたたないであろう。
きっとどうでもいいことなのだ。
そんなどうでもいいことを20数行も書いてしまったが、
私の頭の中は、こういった類いの思考で常にフル回転なんである。