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  どんな音楽が好きだったんですか?その2(2005.1/26)


 フィンガー5の『恋のダイヤル6700』に衝撃を受けた。
ネットで調べてみると、この曲は73年12月発売のシングルで、
私は9歳ということになる。
生まれて初めて自分の意志で手に入れたレコードというのが、
このシングル盤だった。
私のうちは家族旅行も盛んだったが、子供達を預けて両親だけで旅行に出かけ
ることも多く、この年の冬休み、横浜の親戚の家に預けられた。
暮れの12/27が私の誕生日で、叔母が、好きなものを買ってくれるというの
で、迷わずこのシングル盤を買ってもらった。
当時は横浜にトロリーバスが走っていて、帰りのバスの中、袋からレコードを
取り出して、まわりの人に自慢するように眺めたのを覚えている。
それから2年くらいの間はフィンガー5ばかり聴いていたのであろう。
アルバムも全部買い集めた記憶がある。
だが、父も母もフィンガー5を好まないだけでなく、邦楽一般が嫌いだった。
ある日の車の中、いつものように父がカセットをかけていると、
ジャクソン・ファイヴがかかる。
「パパ、これはフィンガー5にそっくりだね?」
「違う。フィンガー5がこれの真似をしているだけだ。」
このあたりから、歌謡曲のシングル盤を買い漁る時代に入る。
天地真理、キャンディーズ、アグネス・チャンと好きな曲は片っ端から買って
いった。友達とレコードをかけながら歌謡ショーの真似事をしたり、
一人で家にいる時は大音響でレコードをかけ大声で歌うのが好きだった。
邦楽洋楽の垣根は私にはあまりなく、間もなくカーペンターズに夢中になる。
子供はレコードの扱いが下手という理由で、私と弟が父のレコードを勝手に聴

くことは禁止されていたが、カーペンターズ74年の来日記念盤だけは、子供
達がいじる前から既に傷があって音飛びするというので、許されたものだ。
 この後、NHKヤングミュージックショーでのベイ・シティ・ローラーズにハ
マる。ネットで色々調べてみたが再放送も何度かあったようで、正確な年はわ
からないが、初来日が76年ということで、私はその時、アパートの2階に住ん
でいた大学生のお姉さんについてきてもらって武道館に行ったのだし、
武道館に行くだいぶ前からレコードを買い揃えていたということから、
だいたい75〜6年頃とは思う。
 先ほどから小学生の小遣いでずいぶんレコードを買いまくる話ばかり書いて
いるが、このお金の出所についてはいつかまた書きたいと思っているので、
今はこのまま通り過ぎることにする。
 時代は少し前後してしまうが、これらの時代、最も有名だったはずのビート
ルズやストーンズについて、当時は、父からばかりでなく色々なところで当た
り前のように聴かされたので、特に自分でレコードを買おうと思わなかったの
ではないだろうか。
近所のお兄さんの部屋に貼られた『レット・イット・ビー』のポスターで、
「尚ちゃんは誰が好き?」
と聞かれ、リンゴ・スターと答えたのを覚えているし、電車通学の途中、駅に
貼ってあったストーンズ初来日(中止になったことで有名、73年)のポスタ
ーを毎日見ていたということも、ストーンズやビートルズの子供への浸透度を
表している。
また、サイモン&ガーファンクルは、ある春の苗場スキー場で毎日かかってい
て、今より相当速度の遅いリフトに乗る間など一日中聴かされた。
ゲレンデにこだまする『ボクサー』。
プリンスホテルからスキー場に出るドアで手を挟んだ子供が、血の流れる腕に
布をまかれ、ホテルマンに抱きかかえられていった『ミセス・ロビンスン』。
今でも曲を聴くと色彩付きで浮かんでくる。
しつこかった苗場スキー場のサイモン&ガーファンクル。
好きな曲が多いのに一枚も購入したことがないのはそんなことからだろうか。

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