医者に行くと自己嫌悪に捕われる。
現在の女性の平均寿命である約85才から計算し、
人生も半ばに差しかかると、様々な持病のプロになっていく。
自己嫌悪を和らげたいが為にこの文章を書いているようなものなので、
細々した病気の話なんか嫌いな人は、読まないで欲しい。
今日は久々に、耳鼻咽喉科に行った。
私と咽頭炎の関係は古い。
私は幼い頃から、風邪をひくと喉の症状が長引く体質で、
いつまでも咳がおさまらない。
子供の頃はそういうことはあまり気にならず生きているものだが、
中学生くらいになると、
「自分はどうも人より咳がひどいようだ。」
と気になり始め、自分の意志で、耳鼻咽喉科に行ってみることになる。
『軽い鼻炎があり微量な鼻水が常に喉に流れるので、それが原因で咽頭炎』
と診断をくだされる。
こういう慢性の軽い症状持ちに対し、医師というものは、
何年も毎日同じような患者に接しているので、心の中では、
「あなただけでなく、そういう人はいっぱいいて、劇的に完治する性質のも
のではないんです。」
と唱えているに違いない。
中学生ではまだそんなことはわからないし、医師も、
「そういうのは体質なんで治らないよ。ひどくなった時だけ薬飲むもんだか
ら、あきらめなさい。」
とは言わないので、医者に通って何ヶ月もして治らないと、その医師に対し
て不信感を持ち、完治を求めた長い旅が始まる。
耳鼻咽喉科に関しては、思い出せる限りでも7件は変えている。
私は子供の頃から比較的狭い範囲内での引っ越ししかしていないので、
生活圏は殆ど変わっていない。
それを考えると、耳鼻科を次から次へと変え過ぎている部類だろう。
「鼻炎が原因の咽頭炎なら、鼻炎を完全に治せばいいんですね?」
という問いに、それは体質だから治らず、長々と薬飲んで、吸引しに通っても
無駄、という意味合いのことを端的に正直に教えてくれた医師は、
41才にして今日初めてだった。
いつものように、ちょっとした温度差で鼻水が出て喉にも流れてしまい、
喉が痛かったり、軽くなったり、の繰り返しな人生を説明する。
耳鼻咽喉科には何件も通ったことも説明する。
私はよく知っている。そういう時の医師の表情を。
『またこのテの患者か。..』
今日の医師も例外ではなかったが、そこから先が違った。
「温度差で鼻水が出るのは自律神経の問題だから、アレルギーでありません。
そして、それが原因で長い間咽頭炎が慢性化しているということは、簡単に
治ったりしません。もうそういうものとして、生きていくもんです。」
と、いとも簡単に語った。
この答えを長年待っていたのだナ、自分は、と気付く。
きっと、鼻炎など完治すると期待している患者は、物足りない不満げな表情
になるのだろうと思う。
今日の私も、医師の言葉をよく噛み締めるまで、多少時間を要したので、
感謝の表情にまで到達できなかった。
私の細々とした持病は、全て自律神経が正常に働かないことが原因なのだ。
偏頭痛、胃痛、鼻炎、咽頭炎、しもやけ...
多くの人が、その答えをもらわないまま、表面的な症状を治すためだけに、
長く医者に通う。
自律神経が正常に機能しないタイプの人は、
体を冷やさないように温暖な土地に住み、楽しいことを考え、適度に運動、
体にいいものを食べて生きていくのが、対処法なのだ。
それを誰しもが実行できないから、対症療法だけで長く患うことになる。
『生死に関わらない。正確な原因は不明で、完治はのぞめない』
という病気の殆どが当てはまるだろう。
私の長患いの一つである子宮筋腫や子宮内膜症も多分そうだ。
口や舌が荒れやすいのもそうだ。
こんな簡単なことに気付くのになぜ人生の半分を費やしたのだろうか?
色々な医者を放浪し、グタグタと同じ説明をし、
自己嫌悪に陥るのはもうやめにしたい。
不信感全開にしながら、
「先生こそは治してくれますよね?」
と診察室に来る患者なんて感じのいいものでないのは当然だ。
自分だってそんな患者でいることは本望でない。
私は人間として成長したい。そして、
生きているかぎり、もっと居心地良く過ごしたいという切なる願い。
今日はだいぶ問題が片付いた。