鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造の建物で、仕上材を除いたコンクリートの形状をあらわした図面で、施工図の中でも特に重要な図面。
コンクリート躯体図では、2次元の図面で3次元の建物を効率よく表現するために、Z(高さ)方向の寸法を楕円や円、四角などの符号の中に書いて表す。これを躯体図符号と言う。
躯体図符号は表現する内容は同じであっても、形状や表現方法が施工会社によって異なる。また、同じ施工会社でも工事担当者によって異なる場合もあるので、事前の打ち合わせでよく確認しておく必要がある。
表現する内容は、梁記号、梁幅、梁成、上階基準線からの梁天端レベル。
また、構造寸法と増打寸法を分けて、明記する場合がほとんど。
ハンチ付きの梁の場合は、ハンチのサイズを追記する場合もある。
地中梁も同様。
表現する内容は、スラブ記号、スラブ厚さ、上階基準線からのスラブ天端レベル。
断熱材などの打込み材がある場合は、その厚さも明記する。
あまり多くありませんが、コンクリート金ゴテ押エの場合、そのことを明記する場合もある。
表現する内容は、開口(建具)記号、躯体の開口有効高さ、下階基準線からの開口下端レベル。
開口部の欠込み形状を明記する場合もある。(凡例で、一括して表現する場合もある。)
また、例外的に次のような開口符号を用いて、躯体の開口有効幅も表現する施工会社もある。
表現する内容は、基礎記号、基礎の高さ、基準線からの基礎下端レベル。
基準レベルは、掘削時の根切り底レベルを把握しやすいように基礎下端で押さえる場合が多いが、まれに、基礎上端で押さえる場合もある。