旧岩崎家住宅(重要文化財) 台東区池之端一丁目一一一番一号 明治から昭和にかけての実業家。岩崎久弥のかつての住宅。 設計はイギリスのジョサイア・コンドル。上のの博物館 (現在の東京国立博物館)や鹿鳴館など数多くの館長の建造 物の摂津系監督に、あたり、十九世紀後半のヨーロッパ建築 を紹介して日本の近代建築の発展に指導的役割を果たした。 同一敷地内に洋館・社交の場、和館・生活の場を併立する 大邸宅は二十年頃から建てられたが、岩崎邸はその代 表例であり、現存する明治建築として貴重である。 洋館(木造二階建地下室附)正面向かって左半分が主 屋でスレート葺の大屋根をかけ、その右にやや規模の小さい 棟が続く。両者のあいだの玄関部には塔屋がたち、角ドーム 屋根となっている。南側のベランダには装飾を施された列柱 が並び、全体的にはイギリス・ルネッサンス風となっている。 洋館左側にたつ撞球室(ビリヤードルーム、木造一階建地下 室附)とは地下道でつながれている。 洋館と撞球室は昭和三十六年に重要文化財の指定を受 け、昭和四十四年には、和館内の大広間と洋館の袖塀一棟が 追加指定を受けた。 平成十年三月 台東区教育委員会 |