<卵王子>カイルロッドの苦難シリーズ

富士見ファンタジア文庫 <卵王子>カイルロッドの苦難 B 愁いは花園の中に
著:冴木 忍氏 挿絵イラスト:田中 久仁彦氏
あらすじ 
大歓声渦巻く競馬場の真っただ中で、カイルロッドは苦悩していた。「どうして俺はここにいるんだろう?」
イルダーナフがこしらえた借金を返すため、カイルロッドは競馬に出ていた。
しかも、レースに絶対勝たなければいけないのだ! こんな事やっていて、はたして魔道士ムルトを斃せるのだろうか!?
そうこうしている間にも、ムルトの下僕が、そしてフェルハーン大神殿からの追っ手が、カイルロッドに迫る
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カイルロッドに降りかかる不幸は、今日も山積みであった……。
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3巻登場人物 
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パ メ ラ (愛称:パム)
人懐っこく、子供ながら周りによく気を遣う優しい少女。
行動力も意外にあったりする。
祖父ザーダックと二人きりで街から離れた森に住んでおり、
あまり面に出さないようにはしているものの、今の暮らしを少し
淋しく感じている。怪我をしたカイルロッドを拾った恩人。
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ザーダック l
パメラの祖父で医者。
医者としての腕は確かで、パメラが発見したカイルロッドの
手当てをしてくれる。
人の命を預かるという職業柄か逆恨みをかってしまい、その
恨みの矛先はパメラにも向けられてしまっている。
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エル・トパック
登場自体は1巻から。
丁寧でやわらかな物腰の隻腕の青年…しかし実は神殿から
派遣された王子の監視者である。
(だからと言って王子にあまり敵意は見せない)
頭が切れ、護符を使った魔法の腕前・人望もかなりのもの。
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テ ィ フ
ァ
エル・トパックの忠実なる部下。
無愛想で仏頂面でトパック一番☆
女剣士ではあるが、戦闘の他に伝令等の様々な任務をこなす。
イルダーナフは苦手??
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「とっても恐かった。どうしてあんな夢を見たんだろう。パム、お爺ちゃんのこと大好きなのに」
「……お爺ちゃんもパムのことが大好きだよ。とってもね……」
カイルロッドの声に苦いものが含まれていると気づくには、パメラは幼すぎる。
「俺もパムが大好きだよ。……お爺ちゃんが心配しているから、早くお家に帰ろう」
泣きじゃくっている少女を見下ろしながら、カイルロッドは短剣を握りしめた。
早く抜かなくてはと思うのに、凍りついたように手が動かない。
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3巻「愁いは花園の中に」より抜粋させて頂きました。
薄暗い森の中、パメラと、彼女を探しに来たカイルロッドが遭うシーン。
何も知らず、疑わないパメラも痛々しいですが、
真実を知ったカイルロッドもまた、辛い決断をしなければいけません。
下は3巻のラストシーン。
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フェルハーン大神殿、そして少しずつ動き出したムルトと魔物達----前途は多難だ。
「しかし、この先、どんなことがあろうと俺は耐えられるだろう」、カイルロッドは自分の両手を見た。
少女の小さな手の温もりを。
名も知らぬ少年の与えてくれた椀の温かさを。
限りない優しさをこの手が覚えている。

「忘れないよ」
両手を握りしめ、カイルロッドは空を見上げた。
青い空を雲雀が横切って飛んで行った。
2巻・出会いは嵐の予感 ヘ 4巻・面影は幻の彼方 へ

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