『 週刊 Hanko 』 375号
空梅雨の6月,
爽やかな夏の風が吹き渡っていますが,皆様いかがお過ごしでしょうか。
◆Hankoの名作シリーズ4:ピカソ◆ (おぉ,やっと復活!)
3月13日から上野の森美術館で開催されていた「パリ・国立ピカソ美術館所蔵 ピカソ展」に,行ってきました!旦那が日曜日に授業参観で,月曜日が代休。夏希は長時間保育で5時まで幼稚園。春歌一人ならなんとか行けるだろう!よし!ってことで,出掛けたのです。とても混んでいる…という噂は本当で,平日の雨降りだったとゆーのに人がわさわさいて,びっくりしました。
今回のピカソ展は,「ピカソを創った女性達」と題し,彼の生涯に関わった6人の女性を紹介しながら,彼女たちとの関係が作品に大きく反映されていることを解説していました。作品数,83点(油絵・版画・彫刻)。
ピカソは6人の女性のうち2人と結婚し(なんと2度目は80歳で,孫ほどの若い娘と!),3人の女性との間に4人の子供がいます。中でも私が最も興味をひかれたのは,ドラ・マールという4番目の女性でした。大作「ゲルニカ」の中の女性像の一人「泣く女」のモデルとして有名でもあります。
彼女がピカソに会ったのは28歳の時。一目惚れされて,ピカソは自分の家の近くに引っ越しまでしてくる。恋人として3年も過ごした後,妻と,別の愛人までいることが発覚し,怒ったらうんざりされ,最後には若くて美しい女性を見せつけられて終わり。ドラ・マールの精神は徐々に支障をきたし…とゆー,信じがたいお話です。
いくら芸術家と言えども,ここまでしていーか??
でももっと信じがたいのは,ドラ・マールがその後亡くなるまでの50年以上,ピカソとの思い出の中だけに生きていたということ。油彩からいたずら書き,切り紙細工・お手製のペンダント,「ピカソの血」と記された色あせた赤色がしみ込んだ紙など,総数400点以上が,2年前に亡くなった彼女のアパートから出てきたそうです。ドラ・マール自身も,写真家・画家として活躍した芸術家でした。彼女をそこまで引きつけたピカソの魅力とは何か??
そんな疑問を持って眺める彼の絵は,今までとは一味違って見えました。
絵画に疎い私が「巨匠ピカソ」を論じるつもりはありませんが,あの歪んだ構図…破壊的手法と言うらしい…の中に溢れる彼のエネルギーは最後まで衰えることなく,怖いほど正直に自分をさらけ出し,その率直さに圧倒されました。エネルギーは人を引きつける…万事に共通したことですが,ピカソという人も,裏切られても憎みきれない力を発散している人だったのかもしれません。
6月14日(月)がピカソ展の最終日。ぐずる春歌を抱くことなく,もう一度ゆっくり眺めたかった…という気もしますが,まぁとにかく行けて良かった。名画に触れ,人間としてのピカソを少し知ることができました。
◆割引切符「めぐり姫」◆
ところで,今回の高崎←→上野間の交通費は,通常二人で16,000円のところ,ななんと11,200円という破格の割引切符を買うことができました。
私が窓口に行ってオーダーし,いくつかの質問に答えたところ,「日帰りめぐり姫切符」というのが出てきたのです。なんじゃこれは?と案内を読むと,「女性グループ」が同一の行程で旅行する場合に限り利用できる,1日限り乗り放題(新幹線も)の割引切符で,2人用・3人用があるらしい。しかもフリー区間は小諸・日光・銚子・久里浜…と幅広い! しかも連れが女かどうかを確認しなかったということは,夫婦でも「女性グループ」になってしまうわけですね??(本当かな??と旦那はビクビクしていた) まぁありがた〜い切符ではありましたが,なんだか普通の切符を買うのがイヤになる。もう自動販売機は使わないで,旦那にも行かせないで,私が窓口に行こう〜っと。
◆丘ヤドカリ◆
美術館の後,上野は雨降りだったので,乗り降り自由の新幹線に乗って曇りの大宮で降り,西口近辺をうろうろと歩いてきました。大きな街ですねぇ〜,改めて。不案内なもので,デパートの案内板を頼りにペットショップへ。何か夏希にお土産をと,「丘ヤドカリ」なるものを買ってきました(3匹で300円也)。
これは陸に住むヤドカリで(原産地不明だが南方系?),水槽の中に細かい砂利と大きめの石を置いて,時々砂利を湿らせてやればよいのだとか。簡単そうでしたが,翌日早々1匹がストレス気味で(なんとなくわかる),殻を抜け出し苦しそう…で,その日のうちに死亡。インターネットで「丘ヤドカリ」を検索などして,環境作りに試行錯誤し,良いと言われる「サンゴ砂」を調達して敷きつめたら,残りの2匹は俄然元気に這い出しました。が,現在2匹とも砂にもぐりこんでいます。…脱皮の準備??
肝心の夏希はコワがってあまり見たがりません。^_^; 親の方がおもしろがって観察しています。しばらくは楽しめそうです。(^_^)
とゆーわけで,久々に東京行っちゃった〜!と喜びもさめぬ昨日,実は一人で横浜まで行ってきました。(^o^)ウフ この件については,また今度。
公私共に(公は幼稚園の保護者会)イベントが多く,忙しい一週間でした。毎日が飛ぶように過ぎてゆく〜…。では,また。(^_^)
1999. 6. 13 斎藤 範子(Hanko)
☆感想のお便り、お待ちしてます。 hanko.saito@nifty.ne.jp
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