秋は空から,そして夜の庭からやってきますね。暑くても見上げると,うろこ雲。夜は虫の音。子供たちには「腹巻」が必需品となりました。^_^; ◆お誕生会◆ 夏休みの終わりに夏期保育が3日間あって,その最後の日に8月生まれの子供たちのお誕生会がありました。 夏希の幼稚園では,毎月,その月生まれの子のお母さんたちが,全園児のためにお昼を用意して,皆でお祝いをします。毎月平均して7〜8人のお母さんが,前日から集まってメニューを決め,買い出しにでかけ,当日の午前中に給食のおばさんみたいに約110人分の食事の用意。私も初めてこの行事に参加しました。 毎年8月は暑くて,火を使う台所はサウナ状態で大変だから,涼しいメニューに…と言いつつ,なぜか決まったのはコロッケにマカロニサラダ,えだまめにボイルウインナー,それとフルーツポンチ。デザート以外はぜーんぶ茹で物・揚げ物で,結果的には皆汗だく状態でした。^_^; (コロッケは食べやすいようにお団子状のコロコロ型を,400個以上も作った!) なんとか準備を整え,お誕生会の始まり〜。誕生日を迎えた子とお母さんはホールの前に座り,まず子供が一人ずつ名前と「○才になりました」を言い,先生が作ってくれた大きなバースデーケーキ(今月は11人もいたので2人で1個)のろうそくを吹き消し,記念撮影もあり,…。なかなか感動的でありました。 夏希は待ちに待っていたお誕生会。やっと皆の前で,「斎藤夏希です。4才になりましたっ!」と言うことができ,すっかり満足していました。 お母さんたちも,調理に盛りつけ(これが大変),後片付け,反省会…最後まで汗びっしょりで,朝のお化粧なんかどこにも残っていない状態でしたが,終わったら,ほっ…。「大変だけど楽しい行事」としてお母さん方の間で受け継がれてきたのもわかる気が…。 春歌たち3才以下の弟妹たちは,お母さんが働いている間,お姉ちゃんたちのクラスで一緒に遊んでいました。こういうのもいいですよね。 ◆Hankoの名作シリーズ5:福永武彦◆ 教会でやっている読書会,先日は私の大好きな作家,福永武彦を読む日でした。でもこの作家,天才的なのにマイナーで,過去私が彼について共に語れたのはたった二人!という悲しさ。ところが!今回,牧師夫妻はもうずっと前から愛読書だったと言うし,他の参加者の方も,読んでみたら大感動したと言って,読書会は異例の盛り上がりをみせたのでした。v(^_^)v 福永武彦(大正7年生,昭和54年没)は,堀辰雄の影響を受けて「魂のリアリズム」を追求し,また音楽の形式を小説に採り入れ,意識の流れを音楽のように表現することを試みて成功した,斬新な作家として認められています。結核や胃潰瘍で入退院を繰り返し,いつも死の隣にいたために,「死から生を見る」視点から作品を書き続け,「愛と孤独と死」が彼の全作品を貫くテーマとなりました。 代表作は「死の島」(日本文学大賞受賞),「草の花」,「忘却の河」,「海市」,短編では「廃市」(大林宣彦がS59年に映画化)等々の他,「ゴーギャンの世界」も欠かせません。詩や翻訳物も多く,また「加田伶太郎」という名で探偵小説も書いていますが,意外な仕事としては,昭和36年に映画化された「モスラ」の原作も手掛けています(中村真一郎・福永・堀田善衛共作)。 私は「死の島」が大好きで,しかし現在絶版という悲しさ(けしから〜ん!)。その昔知人に借りて読んだまま,お目にかかれずにいたのですが,なんと!今回の読書会では「旦那が持っていたので読みました」と言う人がいて,見せてもらったのであ〜る!感激!!チュッチュッチュッ!!今度貸してもらおう! この人が,「読書会でとりあげなければ一生知らずにいたかもしれない作家。でも『死の島』を読めて最高に満足」とニコニコしていました。私も嬉しい! その他今回の収穫としては,インターネットで福永武彦のHPを発見したこと。個人で作っているものですが,あちこちの福永ファンとリンクをはっていて,なかなか見応えがあります。「福永武彦研究会」なるものも結成されていて,定期的に例会を持っている様子。 http://www.tky.3web.ne.jp/~toyokura/ あ〜〜,良かった!やっぱり福永はすごい人なんだ!10年間孤独なファンでしたが,同士を得て元気もりもりといった感じです。ん〜〜,嬉しい!! しかしなぜ福永が(絶版になるほど)マイナーなのか?? 今回の読書会で全員が感じた大きな疑問でした。アナタもぜひ読んでみて下さい。 ◆結婚記念日◆ 9月10日で5周年。我が家は毎月10日にワインを飲んでいるので,今月もワインのことだけは思い出しましたが,「本当の結婚記念日である」という重大なことをうっかり忘れそうでした。^_^; 「ワインにあう料理が食べたい」と言うので,チキンのソテーに,みじん切りの野菜をケチャップとワインで煮詰めたソースをかけて,スープは野菜とシーフードを入れて…と,適当に作ってみたら,これがびっくりするほどおいしくできて(自分で言うなぁ),目が丸くなってしまいました。…二度と作れんぞ〜。^_^; 珍しく子供が早く寝てくれたので,ワインを飲みつつのんびり。 ところで最近のお気に入りは,「ツェラー・シュバルツカッツ」というドイツの代表的なワインで,くろ猫ラベルが有名。すっきりしたやや甘口です。くろ猫ラベルはいくつか試しましたが,皆おいしかったですよ。 1999. 9. 12 斎藤 範子(Hanko)
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