『 週刊 Hanko 』 461号

「ハクビシン」現る! パワーアップ真希 & 試練の春歌


 タンポポの真っ白な綿毛の玉が,たくさんたくさんすっくと伸びて,みんな空を飛ぶ準備をしています。見ているこちらの気持ちも大空に向かう,爽やかな春の風景です。

◆「ハクビシン」現る!◆
 ある朝,真希と散歩に出たお父さんが「隣の庭の木に珍しいモノがいる」と帰ってきたので見に行ってみると…。確かに木の上に,しっぽの長い黒い動物がいました。こっちをちらりと見た顔に真っ白な鼻すじ!「ハクビシン!?」と思ったら,お掃除をしていた近所のおばさんも「ハクビシンだね,あれは」と。
461a.jpg (8179 バイト) 初めて見ました。おばさんも,もう60年近くここに住んでいるけど初めてだそうです。図鑑や絵本などで見たことがあるだけで,私はその風貌からタヌキの仲間だと信じていましたが,タヌキが木に登るか??と調べてみたら,ネコの仲間でした。<*1>
 それにしてもナゼこんな所に…!? しかも1日じゅう動かないのです。その木の下には大型犬が住んでいたので怖くて降りられなかったのでしょうか。動く気配がないので実家に電話をしたら,父がカメラと三脚を持ってやってきました。午後になっても動かないので,新聞社に連絡したら,ローカル紙・上毛新聞の記者もやってきて写真を撮り,色々取材していきました。
 さすがに翌朝にはいなくなっていましたが(夜行性だったのですね),早速その日の新聞(4/26)に記事が載り,お父さんと夏希が「見物人」として登場していました(名前だけ)。
 タヌキやイノシシの話はよく聞きますが,ハクビシンは初めて。実はこの辺の山にもけっこう住んでいるらしいのですが,民家に出てくるのは珍しいことで,しばらく話題になりました。その間に「近所のニワトリが最近5羽も殺られたが,あれはハクビシンの仕業ではないか…」などと,あらぬ?疑いまでかけられて,聞いていた夏希が「ハクビシンがニワトリを食べた」と吹聴し,こうやって噂はオヒレをつけて広がっていくのね…と実感したのでした。^^;

<*1>ハクビシン【白鼻心】
 ジャコウネコ科の食肉類。体長約50cm。頭は黒く,鼻すじに明瞭な白帯がある。肉食だが果実も好む。台湾・中国・日本に分布する。(日本語大辞典より)


◆パワーアップ・真希◆461b.jpg (4850 バイト)
 いつの間にか昔の姉達に負けないイタズラ魔となり,ほとほと手を焼いています。特に困るのは「玄関荒らし」。下駄箱の靴という靴を,全部玄関に放り出し,時には部屋の中まで運んで来る。台所に長靴が落ちていたり,居間にぞうりが転がっていたり。自分は裸足で遊んでいるから,玄関から上がってくる時,廊下にぺたぺた真っ白な足跡が残るし,ンもう!!
 「靴は玄関に返して来なさい」と言ったら,トコトコと戻って行きましたが,後で扉付きの本棚を開けたら靴が並んでいてびっくり。どうもそこは真希のお気に入りの場所らしく,私の車のカギや,春歌のハンカチや,「ないない!」と騒いでいたあれこれがみんな詰め込んでありました。やれやれ。

 でも最近やっと片言が出るようになって,何をやっても憎めないかわいさ!? 数少ないレパートリーの中でも最高なのが,
 「ママのこと,好き?」「き!」「大好き?」「だーぃっき!(^-^)」
 (↑パパでもお姉ちゃんでも爺婆でも誰でもOK)
 これを言われて(言わせて),むぎゅ〜っ!と真希を抱きしめない人は,今のところいません。何十回でも繰り返し聞きたい!という親馬鹿的リクエストに,何十回でも応えてくれるところがまた,幼子の愛される所以なのよねー。つくづく。

◆試練の春歌◆
…こうして,今や押しも押されぬ注目度No.1となった真希の陰で,辛抱強くスポットライトを待っているのは,次女春歌…。

 新しい世界で毎日興奮気味の姉と,どこに行ってもちやほやされる妹の間で,この先次女としてどう生きて行こうかと模索しているようにも見えます。
 ある時は,遊びに来た姉の友達を,「春ちゃんの新しい友達!」と人に紹介するほど積極的に遊んでみました。…毎日小学生のペースで遊び過ぎたせいか,熱を出して幼稚園を2日も休みました。
461c.jpg (6298 バイト) 真希の良き姉となる努力もしてみました。…しかし真希の反抗にあい(だっこしようとすると泣く,手をひいて歩こうとすると払いのける),やむなく見守るしかありませんでした。
 親にほめてもらおうと,お手伝いをしたり,肩もみの技も会得しました。…でも,ものぐさな性格が仇になり,3回くらいもんで「疲れた」と言うので,かえって恨まれたりしました。
 時々「春ちゃんだってできるもん!」と怒るので,やらせてみるとできないこともあり,別にいいんだよ,と言っても本人の気持ちは晴れないし,まぁ本当に難しいと思う今日この頃。ふと「真希ちゃんみたいな赤ちゃんに戻りたいなぁ」とこぼしつつ,試練の時を過ごしているようです。

 でも,幼稚園では一人なので,意外とのびのびできているんじゃないか…と期待しています。背伸びせず,妹にも気を使わず,自分の友達とたくさん遊んでほしいと思うので,5月から始まった長時間保育を早速お願いしました。初日から思い切り遊べたようで,いい顔をして帰ってきました。真希べったり状態の母も,ちゃんと春歌を受け止めてあげられるように,心がけたいと思います。^^;

2002. 5. 1  斎藤 範子(Hanko)



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