『 週刊 Hanko 』 507号

おじいちゃんの新盆


 雨・雨・雨…。こんなお盆休みが今までにあったでしょうか。せっかくしまいこんだ長袖をひっぱり出し,夜は毛布まで持ち出しました。その昔,8月にストーブをたいた冷夏がありましたが,こんな雨も珍しいですよね。「おでん」がよく売れたという新聞記事も読みましたが,このへんでは「稲に病気が…」「収穫が心配だ…」と皆心配しています。今年の米・野菜は高騰する…のかも。

◆おじいちゃんの新盆◆
 私にとっては初めての「新盆」で,何をどうしていいやらよくわかりませんでしたが,とにかく1日じゅう人が来るから大変だよ…と言われて,一週間くらい前からあれこれと買い出しに走りました。母と,親戚のおばさんが当日のお料理を分担してくれることになったのですが,私は「おはぎ」の担当になってしまい,2日前に練習しました。だって,おはぎなんて1度しか作ったことなくて,人様にごちそうできる自信なんて全然なかったので!
 当日は5時起きでもち米を炊き,50個近いおはぎを作りました。あんこは買って来たからどうってことはなさそうなんだけど,これがどうして。けっこうワザがいるんですよね。御飯がかたかったらどうしようとか,大きさが不揃いだったらとか,色々気を使いましたが,「軍手」を使うという裏技を教えてもらい,ラップで包むよりずっとうまく仕上がりました。あーやれやれ。
 みんな,おいしいと言って食べてくれましたが,とうとう自分では食べずじまい。食べてみて,皆の言ってることがお世辞だとわかってしまったら…と思うと怖かったので。^_^;

 結局,1日で 100人以上の方が入れ代わり来て下さり,母達が用意してくれた山のようなお料理も少しずつ減っていきました(そのお料理の中にあっては,私の作ったおはぎなんか,本当にどうってことなく小さく見えて,溜め息が出ました。手伝ってくれる人がいなかったら,これをどうやって全部用意するんでしょう!)
 しかし,誤算だったのはこの雨!冷たい麦茶を用意するはずでしたが,急遽温かいお茶を出すことに。ビールなんか2ダースも用意したのに全然売れず,なんとかやっと8本あけた…という感じでした。農家の作りで冷房がないので,家じゅうの,新旧の扇風機を5〜6台集めて旦那が磨いておいたのですが,これもあまり出番がなく,すみっこでうなだれていました。
 東電の電力不足をおてんと様が心配してくれたのでしょうか。それにしても,歴史に残りそうな寒い夏で,おじいちゃんの新盆は,きっと忘れないでしょう。

 あーでも,真希サイズのカワイ〜〜いサンドレスがたくさんあるのに,これじゃー全然着せられない!来年じゃもう着れないよー。早く暑くなれ〜。

2003. 8. 18  斎藤 範子(Hanko)



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