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 ◇「何もなくて豊かな島」 崎山克彦 (新潮文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 周りは青い珊瑚礁に白い砂。風の音と海鳥の声が耳に心地良い。

 ああ、今日も予定は何も無し。椰子の木陰でまた一眠りだ――。

 

 セブ島の沖合いにある小島・カオハガンと運命的に出会った著者。

 退職金で島を買い、350人の島民と共に暮らす生活が始まった。

 最新情報や便利なモノは何一つないが、美しい自然の中でゆったりと暮らす人々。

 人間の幸福や豊かさとは何かを問い掛ける本。

+-+- 感想 -+-+

 世界が一変する。無機質な世界が唐突に僕の周りから消えうせ、気持ちの良い南国の風が吹いてくる。ここはフィリピン・カオハガン島。悠久の時が過ぎる島。

 

 ホントに羨まし過ぎる風景だった。読んでいて、僕自身もフィリピンにいるような錯覚をしたほど。物質的に豊かになったけど、精神的な部分で日本人は豊かになったのだろうか?その疑問は誰でも持っていると思う。 しかし誰もがどうしていいのか分からないのだと思う。しかしこの本に一つの答えがあった。答えは南国の風が教えてくれる。

 

 南国の人々は悠久の時を過ごし、これから文化との融合をはからなくてはいけなくなるが、前例から学んでうまく高度社会に適合してもらいたいと思う。日本のような、ストレスの強い社会ではいけないのだ。

 

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