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 ◇「我らが隣人の犯罪」 宮部みゆき (文春文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 僕は三田村誠。中学一年。父と母、そして妹の智子の四人家族だ。僕たちは念願のタウンハウスに引っ越したのだが、隣家の女性が室内で飼っているスピッツ・ミリーの鳴き声に終日悩まされることになった。僕と智子は、家によく遊びに来る毅彦おじさんと組み、ミリーを誘拐したのだが…。

 表題作以下五篇収録

+-+- 感想 -+-+

 長編だと、すごく切ない物語が多いけど、短編ではどこか愛嬌のある作品が宮部みゆきの作品の一つの傾向のような気がする。

 

 表題作「我らが隣人の犯罪」、「サボテンの花」そして「気分は自殺志願者」は愛嬌があった。特に「気分は自殺志願者」は結構、僕的には微笑ましいストーリーで温かな気持ちになった。「サボテンの花」は宮部みゆきの少年少女たちへの温かな見方を感じられる。この作品も僕は好きだ。

 

 切ない話だと、「この子誰の子?」は結構、切なかった。「サボテンの花」は感動の部分が多い切なさだけど、「この子誰の子?」は痛みもあって、切なかった。

 宮部みゆきの温かな作品群に触れられる良作だと思う。

 

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