長編だと、すごく切ない物語が多いけど、短編ではどこか愛嬌のある作品が宮部みゆきの作品の一つの傾向のような気がする。
表題作「我らが隣人の犯罪」、「サボテンの花」そして「気分は自殺志願者」は愛嬌があった。特に「気分は自殺志願者」は結構、僕的には微笑ましいストーリーで温かな気持ちになった。「サボテンの花」は宮部みゆきの少年少女たちへの温かな見方を感じられる。この作品も僕は好きだ。
切ない話だと、「この子誰の子?」は結構、切なかった。「サボテンの花」は感動の部分が多い切なさだけど、「この子誰の子?」は痛みもあって、切なかった。
宮部みゆきの温かな作品群に触れられる良作だと思う。
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