◇「大導師アグリッパ」 栗本薫 （早川JA文庫）  ◇

+-+- あらすじ -+-+

　伝説の大導師アグリッパはどこに？

　探索を続けるヴァレリウスは、ルードの森で＜ドールに追われる男＞の異名を持つイライシャ老師から、アグリッパはノスフェラスにいるとの情報を得る。

　一方、病床のナリスを訪れた彼の生母ラーナ大公妃は、ナリスの一連の行動を鋭い舌鋒でなじるのであった。そしてついに、イライシャとともに、ノスフェラスの奥地に飛んだヴァレリウスだが、そこで、生ける神秘を目撃することに。

+-+- 感想 -+-+

　最近、魔術ちっくに話しが展開しているけど、それも最大の登場人物によって、大きな転換期を迎えたようである。アグリッパ。彼は別格だった（笑）しかも、ヴァレリウスも以前のひょうきんな性格に戻ったし。久し振りに、前半部は楽しく読めたし、意義深かった。

　逆に後半はかなり危機が迫っていた（笑）

　我らが姫「ナリス」そしてクローズアップされてきたヨナこの二人を中心に、話が展開。かなり切迫している。徐々に追い詰められているよなというのが実感だ。危うさをうまく描いている。早く次を書いて欲しい。最近は、それしかない。

　がんばれ、月刊グイン！（笑）