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 ◇「双色の瞳U」 霜越かほる (スーパーダッシュ文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 ウナ・ライツは、自ら軽戦車<ゾンタ>の小隊を率い、ゾルキエフ領に侵入。敵の前哨線を叩き、ゲリンヅアル陣地を奇襲して、補給施設を破壊する。しかし、敵軍は内通者からの情報をもとに、前線近くに新たな補給地を築いていた。

 

 渡河した泥の河を背に、敵の猛撃に晒される味方。作戦の失敗を悟ったウナは、残り少ない戦力で、敵の分遣隊補給地に捨て身の攻撃を仕掛けるが……。

+-+- 感想 -+-+

 読んでいる最中、僕は乙女ではないけれど、もし、何かリアクションを求められた、白いハンカチを持って、両手を胸の前に組み、くぅ〜〜〜と身をよじっていた事だろう(笑)

 つまり、すごく「はらはらどきどき」しっぱなしで、しかも感動してしまったのだ。

 

 戦争の中で人の生死を見つめ、そして必死に生き抜こうとする少女。与えられた運命に対して、何かしらの疑問をもってはいるのだけど、それについて、まだ明確に答えを持とうとはせず、少女はただ、目の前の現状をくぐりぬく事だけを考える。

 

 その生き方が正しいかどうかは誰もわからない。けれど、彼女は誰よりも生きる事に対して、誠実に向かい合っている事だけは確かだ。

 

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