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 ◇「それはいろいろまずいだろ」秋田禎信  (富士見ファンタジア文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 「さてお集まりの紳士淑女の皆様、今からご覧頂きますのは正真正銘掛け値なし、血も凍るような恐怖!悪鬼のごとき一人の男の物語でございます。心の臓を患われている方々は決して目をお開きあそばすな。小さなお子様をお連れの方々は決してその手をお離しあそばすな。黒髪黒目黒ずくめのまるで闇を纏ったようなその姿。破壊と狂気を伴侶とし、不実と貧困を友とする。悪の権化!破壊の申し子!その名はオーフェン!!」

 

 「なんじゃそりゃー。黙って聞いてれば無茶苦茶言いやがって。知らない人が聞いたら誤解するだろ?キース。」

 頑張れど頑張れどちっとも幸せになれない貧困金貸し魔術士オーフェンの破壊的な日常を描く椰子の実砕きの短編ファンタジー。

+-+- 感想 -+-+

  70%ほどはコメディです。しかも超破天荒。あらすじにもある通りの展開が期待できる(笑)。電車の中で読むと単なる危険な人間に思われてしまうほど笑ってしまう。禁電車での読書本の筆頭のように面白い。しかし最後の「無常編」ではかなりシリアスなテーマを扱っており、少しだけ微笑んでしまう結末も…。

 

 もともとオーフェンは笑えるコメディ基調のシリーズなのだけど、同時に設定ではかなりシリアスなテーマが組み込まれているように思える。無常編ではそのあたりがよく特徴的に描かれていると思える。

 

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