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 ◇「翼」 村山由佳 (集英社)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 「お前は人を不幸にする」

 その呪われた言葉から逃れられない……。

 子供の頃に受けた多くの傷を抱え、人を愛することを見失った真冬。

 恋人のラリーに「愛している」と言えないのは、自分が愛をわからないから。

 試行錯誤で、必死で生きる彼女は人との出会いを通じて、何を見ていくのだろうか?

 ニューヨークと広大なアリゾナを舞台に繰り広げられる自由と哀しみの物語。

+-+- 感想 -+-+

 やはり良い!!

 読後感のせつなさ、そして、前向きに生きていけそうな予感。

 村山由佳の小説は僕に読後感として、何かを残して、そして本を閉じさせてくれる。

 

 さまざまな現代の病気。

 それはなぜ生まれ、そして人々の心に巣食うのか。

 そして日本人はどうしたら根っこを持つ事ができるのだろうか?

 人の壊れそうな心は、どうしたら、修復できるのだろう?

 「生きる」ってどういうことだろう?

 色々なことを考えさせられた。

 

 傷つけなくてはならない状況。

 どうしようもない場面。

 辛いけど、登場人物たちが必死でそれに立ち向かったのが印象的だった。

 

 子供の頃の呪縛から自由を得るための、心の旅。

 

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