△booklist top

 

 ◇「黄金のしらべ 蜜の音」 紫宮葵 (講談社WH文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 鳳王朝の往古の栄華を残す島「地上天」――。

 ここは豪奢で怠惰な地上の楽園。

 追放された王族に、ただ一つ与えられた終焉の地。

 最後の皇帝の落とし胤である少年・瑞麗は類まれな美しい歌声を耳にする。

 透明感と艶を備えた蠱惑のボーイ・ソプラノ。

 歌声に誘われ、瑞麗は閉ざされた密林の奥へ足を踏み入れる。

 禁断の沼のほとりに遺された野外劇場で彼が見たものは?

+-+- 感想 -+-+

 幻想的な世界観。

 どこか、退廃を感じさせる設定。

 初めて読むタイプの設定である。

 いや、長野まゆみの「夏至南風」に、似ているかもしれない。

 

 男性にはちょっと理解不能に近いかもしれない。

 幻想的な男性像を描いている部分があるから。

 でもねぇ、謎があるから、読めるし、その最後の謎がやはり大どんでん返しがあって、読後感を退廃から再生へ変えているのは、驚きだった。

 

 女性にはオススメ。

 

△Topに戻る△