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 ◇「つきのふね」 森絵都 (講談社)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 死ぬこと生きることについて考えてた。

 どっちがいいか、どっちがらくか、どっちが正解か。

 今までずっとそういうことを考えてきたような気がする。

 

 あたしはちゃんとした高校生になれるかな。

 ちゃんとした大人になれるかな。

 ちゃんと生きていけるかな。

+-+- 感想 -+-+

 読み終わった後に、非常に力強い勇気とともに、鋭い痛みが残るのはなぜだろう?登場人物たちは誰もがみんな、世間一般的な心の病を持っていた。

 それをそれぞれの方法で一生懸命に考え、どうにかこうにか、生きようと、心に折り合いをつけているような気がした。

 

 でも、人は一人では脆いし弱い。

 そして自分が一番可愛い。

 大人はわかってくれない。

 色々な心と社会の闇が交錯し、少年少女たちの傷つきやすい心は社会の中で不安定に時の流れに身を任せている。

 

 生きるってどんなことだろう?

 素朴に考えさせるテーマが心に残った。

 

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