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 ◇「妖怪馬鹿」 京極夏彦・多田克巳・村上健司 (新潮OH!文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 妖怪馬鹿――妖怪の事ばかりを考えている人のこと。

 本書はあやかしの都に三馬鹿が集い、行われた座談会の記録である。

 京極夏彦の書き下ろし漫画も満載!

+-+- 感想 -+-+

 はっきり言うけど、これは妖怪馬鹿かもしくは妖怪シリーズが好きな人じゃないと読みにくいかもしれない。僕の場合、妖怪シリーズを読んでいたから、ある程度、妖怪に対する予備知識があったため、すんなりと話についていけた。

 

 妖怪を民俗学的に読み解いたり、また、他の自然科学で分析したりするのも面白かったし、社会と妖怪という一般人には思いもつかない理論が展開されるのは非常に自分の視界を広くしてくれた。世の中、色々な見方があるものである。

 

 妖怪…これを一般的に化け物と見るだけでなく、なぜ、妖怪が発祥したのか、そんな構造的なところも重視している非常に社会の成り立ちまで馬鹿話をした文章で、僕は非常に楽しめた。

 

 個人的に「天地に――。 馬鹿な数々あるけれど、妖怪馬鹿に勝る馬鹿なし。」というナレーションの言葉には笑った。

 

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