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 ◇「ザ・ロンリー」 ポール・ギャリコ (新潮文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 ジェリーは23歳。学業半ばにして戦争に駆り出され、空軍に所属している。

 大人になりきれないうちに地獄を見てしまった孤独な若者達の一人。

 心はすさまじい恐怖と不安にひどく傷ついている。

 故郷には美しい婚約者を残している…。

 ジェリーは軍医からスコットランドへの休暇を命じられた。

+-+- 感想 -+-+

 戦争という現実の前に無意識のうちに打ちのめさせられ、そんな現実に疲れながらも、自覚していないが故に、突っ張ってしまう。そんな状況からジェリーの心の旅が始まる。

 「生きていくとはどういうことか?」

 戦争という現実と、スコットランドでの旅でジェリーは徐々にそれを感じ取っていった。頭で考えるのではなく、心で感じ取っていくという事を。

 

 そんなジェリーの姿はなぜか僕たちと重なって見えてしまう。

 生きていくとはどういう事か、自分達にも問い掛けている小説だった。

 

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