「<明鏡止水>という言葉がある」
現代の女武芸者御剣涼子は、師匠・鬼塚鉄斎からある一つの試練を与えられる。その試練は時代小説にはよくあることだが、涼子には厳しい試練――それは心を鍛えるというものであった。
極意を掴むため、平常心を保つ努力をはじめる涼子。しかし、好事魔多し。涼子の修行を妨げる魔の手が迫っていた。それは草薙静馬。彼のレベルの低い悪戯に彼女の怒りは臨界点ぎりぎり。
そこで、涼子は事態の解決を武術の強者南雲慶一郎に相談するのだが……。
慶一郎のスーパーマン並の日常や静馬と那智の数奇な邂逅などを綴った他五編。 |