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 ◇「野望円舞曲1」 荻野目悠樹&田中芳樹 (徳間デュアル文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 波打つ黒髪、陶器のような頬。はかなげな姿のエレオノーラ・ファルネーゼの胸のうちには、燃える想いが秘められていた。商業国家オルヴィエートの元首である父への反発。異母兄への憤り。いつか自分を縛り付ける運命の鎖を断ち切りたいと思っていた彼女に、突然の好機が訪れた。

 

 前触れもなく、領域に侵攻して来た他国の軍勢。安寧にひたっていたオルヴィエートに波乱の風が吹き込んできた。国家間の陰謀、渦巻く人々の思惑。敵と味方が交錯する、波乱万丈なスペースオペラ開幕。

+-+- 感想 -+-+

 スペースオペラと田中芳樹原作…

 そう書かれただけで、銀河英雄伝説の愛読者は食指を動かされてしまうだろう。

 各陣営に散りばめられた魅力的なキャスト。

 

 多くの伏線と多重構造の社会設定。

 緻密なプロットの設定についつい唸ってしまう。

 

 物語も最初から緊迫した艦隊戦を展開する。

 田中芳樹らしい戦術の妙も一つの注目点だ。

 

 田中芳樹が書いてないからと思わないほうがよい。

 田中芳樹が書かなくても、彼の設定から彼の作品だと感じられるし、荻野目悠樹の筆力もかなり写実的で脳裏に映像が浮かびやすく読みやすかった。それに書くペースも早そうだし…(笑)

 

 是非是非、「タイタニア」で待ちぼうけを食わされている人にはオススメ。

 

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