一巻で散りばめられた個性が今回も絶妙にミックスされ、話を展開させていく。
テンポのよい展開と、息もつかせぬ、艦隊描写。
非常に、スペースオペラを見ている気分だった。
やる気無しで、女好きの司令官。
いくつもの仮面を持つ令嬢。
年金生活を夢みて、そのためなら、盗みも働く不良将校。
彼らの特徴を端的に書いただけでも、充分、ヒーローヒロインになれそうにない。そしてそのとおり、彼らは必ずしも正義の味方として振舞わないのだ。しかし、それが逆に非常に人間味が出て、現実感が乖離しそうな物語をつなぎとめているのだ。
次の巻が非常に気になる終り方がしてあった。
謎はまだ一つも解かれていない。
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