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 ◇「月の影 影の海(下)」 小野不由美 (講談社X文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 「私を異界に喚んだのは、誰!?」

 海に映る美しい月影をぬけ、ここへつれてこられた陽子に、妖魔は容赦なく襲い掛かり、人もまた、陽子を裏切る。試練に身も心も傷つく陽子を救ったのは、鼠の姿をした「ただ一人」の友―楽俊。

 一人ぼっちの旅は、二人になった。

 ただ、陽子は楽俊を信じたいけど、信じられなかった。

 楽俊も裏切るんじゃないか!?

 

 何故、陽子が異界へ喚ばれたのか?

 なぜ、命を狙われるのか?

 その真相が明かされたとき、陽子はとてつもない決断を迫られる!!

+-+- 感想 -+-+

 上巻最初の陽子と、下巻の最後の陽子を読み比べて欲しい。

 なんと変わったことか!?

 そして、その変化のプロセスを小野不由美は非常に巧みに描ききったと思う。

 

 楽俊と陽子の絡みも非常に話の魅力を増した。

 やはり、それは陽子の葛藤と密接に絡み合うから面白いのだろう。

 

 過去の自分を乗り越えるために。

 または、自分自身をもっとまともな人間にするため、陽子は剣を手にケイキを追い求め、旅をする。そして行き着いた先には思いもかけない展開が陽子を待っていた。

 

 重大な転機に陽子は今までの経験を通じて、重大な決断をした!

 「自分自身」を取り戻した陽子の物語のプロローグ。

 

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