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◇「淋しい狩人」 宮部みゆき (新潮文庫) ◇
+-+- あらすじ -+-+
東京の下町、荒川土手下にある小さな共同ビルの一階に店を構える田辺書店。
店主のイワさんと孫の稔で切り盛りするごくありふれた古書店だ。
しかし、この本屋を舞台に様々な事件が繰り広げられる。
平凡なOLが電車の網棚から手にした本に挟まれていた名刺。
父親の遺品の中から出てきた数百冊の同じ本。
本をきっかけに起こる謎をイワさんと稔が解いていく。ブッキッシュな連作短編集。
+-+- 感想 -+-+
人生の達人、イワさん。
65年生き抜いてきた知恵は世の中を広く見渡していて、そして甘いも苦いも知り尽くしていた。どこにでもある古書店の雇われ店長が店を訪れる客、そして置かれた本から引き起こされる事件の背後にある人生を読み解き、そして何かをそこからまた得ていく。
人生の背後を描いた人生ミステリである。
こんな古書店があれば、ホントにいいなぁと思ってしまうほどに魅力的な古書店だった。
イワさんも、そして孫の稔も。
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