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 ◇「風の万里 黎明の空(上)」 小野不由美 (講談社X文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 慶国に、玉座に就きながらも、王たる己に逡巡し、忸怩たる思いに苦悩する陽子がいた。

 芳国に、王と王后である父母を目前で殺され、公主の位を剥奪されて哭く祥瓊がいた。

 そして、才国に、蓬莱で親に捨てられ、虚海に落ちたところを拾われた後、仙のもとで苦行を強いられ、蔑まれて涙する鈴がいた。

 

 負うには余りある苦難の末に、安らぎと幸せを追い求めて、それぞれ旅立つ少女たち。

 その果てしない人生の門がいま開かれる!!

+-+- 感想 -+-+

 一つの流れが最初から引かれている。

 お互いにその選択の動機は違うが、結論からすると、一つの収斂地点までは見通すことが出来る。

 三人の少女たちが現実社会とどう折り合いをつけるか、その旅路が始まる。

 

 順風満帆とはいえない陽子の治世。

 甘やかされた祥瓊。

 海客の鈴。

 三者三様の悩みを経て、舞台は徐々に三国から慶国へと移って行く。

 

 この三人は邂逅するのだろうか?!

 そして、邂逅するとしたら、どのようにするのだろうか?!

 

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