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◇「風の万里 黎明の空(下)」 小野不由美 (講談社X文庫) ◇
+-+- あらすじ -+-+
景王――陽子は、官吏の圧政で多くの民が重税や苦役に喘いでいることを漸く知り、己の不甲斐なさに苦悶していた。
祥瓊は父峯王が、簒奪者に弑逆されなければならないほど、国が荒んでいることに気づかなかった自分を恥じていた。
鈴は、華軒に轢き殺された友、清秀の命を守りきれなかった自分に憤り、仇討ちを誓った。――それぞれの苦難を抱えた三人の邂逅ははたして希望の出発となるのか!?
+-+- 感想 -+-+
それぞれ、旅による成長を遂げ、そして一つの現実に直面する。
それは不条理な過去の遺産だった。
陽子は、祥瓊は、そして鈴は、自分たちの気持ちに素直になって、そして各々の行動をとった。
許せないものは許せないのだ。
三人が徐々に部分部分で交わっていくにつれ、少女たちは自分たちでも意識しないままに、事件の中心にいる事になった!!彼女たちの行動はいつしか光に転ずるのか?
旅の先で得た彼女たちの成長の証は、重大な転機になった。
今後の慶国の国づくりの土台を占う巻だと思う。
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