△booklist top

 

 ◇「黄昏の岸 暁の天(下)」 小野不由美 (講談社X文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 鳴蝕。

 山が震え、大地が揺れ世界が歪み、泰麒は、十の歳までを過ごした蓬莱にいた。

 帰りたい――。しかし、その術を知らない。

 泰麒が異界で一人懊悩する頃、戴国には謀反によって偽王が立ち、日ごとに荒れていった。

 その行く末を案じ、泰台輔と同じ胎果である誼の陽子を頼り、慶国を目指した李斎は思う。麒麟がいなければ、真の王はあり得ない、と。

 そしていま、雁国をはじめとする、諸国の王と麒麟が、戴国のために立ち上がる!

+-+- 感想 -+-+

 上巻での大きなテーマ、戴国を他国が救えるか否か…

 いきなり、下巻の頭で陽子が答えを出す。

 そして下巻のテーマの「泰麒の行方」という答えが最後に導き出される。

 

 しかし、それ以上に注目すべき点は、「天の条理」と人の関わり合いだ。

 今まで各国の描写が多かったが今回は「天の条理」にかなりの部分を割いている。

 もちろん、以前にも「蓬山」に関する描写はあったが、それは人の部分に属するものだった。

 

 また、今回、麒麟もかなりオンパレードで活躍する。

 美人に弱いからかもしれないが、廉麟なんて好き(笑)

 とゆーか総じてみんな好きである。仁の生き物らしく情深い。

 そして陽子も情深いから、延王尚隆がちょっと冷酷に感じるのが可哀想かも。

 

 泰麒は、そして李斎は…

 戴国をめぐる動きは各国を巻き込み、蓬莱に注目が集まる。

 

△Topに戻る△