◇「三毛猫ホームズ花嫁人形」 赤川次郎 （カッパノベルス）  ◇

+-+- あらすじ -+-+

　現場に残されていたのは、折り紙で作られた花嫁人形。

　いかにも無表情なその人形が意味するものとは？

　片山晴美は馴染みのケーキショップで浅井啓子と名乗る女性と知り合う。ハワイでの挙式を控えた啓子だったが、晴美と別れての帰り道、何者かに刺殺されてしまった。その遺体の上には花嫁人形が……！！

　花嫁人形は、大女優草刈まどかの婚約会見の直後にも発見され、さらには第二、第三の殺人現場にも残されていた。錯綜する事件の果てに、片山兄妹とホームズが辿りついた驚くべき真相とは！？

+-+- 感想 -+-+

　今回のホームズは片山さんの大きなミスと大いなる勇気があった。

　女性恐怖症も、女子高生が言い寄ってきたためか、倒れないし、高所恐怖症も克服した（笑）

　赤川次郎の作品、すべてに言えるかもしれないけど、本当にこの作品の登場人物は温かい。片山義太郎は当たり前だけど、晴美、石津、ホームズ、そして各作品に出てくる登場人物たち。

　温かいけど、ちょっと切ない。

　花嫁人形に託された思いとは？

　現代の世相をうまく織り込みつつ、いつものメンバーが「結婚」のまわりで大活躍。

　それにしても義太郎と晴美の二人にこの言葉は微笑むのだろうか？