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 ◇「フォーチュン・クエスト」 深沢美潮 (角川スニーカー文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 わたしはパステル、16歳の女のコ、職業=マッパー兼詩人。わがパーティでは、クエストの記録係を担当している(少々方向音痴だから、マッパーとしては問題あるんだけど……)。

 

 戦士のクレイ、盗賊のトラップ、エルフのルーミィ、ドワーフのキットン、巨人族のノル。この5人とわたしがパーティのメンバー。全員初心者(!?)なんで、すごい冒険を夢見つつ、ちっちゃなクエストを重ねてたわけ。でも、ひょんなことから、どえらいダンジョンに入るハメになっちゃって……!!

 RPGのエッセンス満載のスーパーライトファンタジー登場。

+-+- 感想 -+-+

 超美青年が出てくるわけでもない。

 超美少女が出てくるわけでもない。

 かといって、凄腕の勇者が出てくるわけでもないし、賢者が出てくるわけでもない。

 普通の少女と普通の青年、どこにでもいるような彼らがすごい冒険者になれればいいなとそこはかとない夢を抱きながら、身の丈にあった冒険をする。

 そんな長い物語の始まりだった。

 

 キャラの個性がそれぞれ補完しあう関係の物語はたくさんあるけれど、この物語ほど互いの関係を非常に補完しあっている物語もないだろう。自分のため、誰かのため、パーティのため。普通であるからこそ、微笑めるハートフルな物語だろう。このシリーズを読むと、彼らの姿になぜかホッとする。

 登場人物が僕たちのような普通の人間だったからだろう…

 そして、人ってこんなに温かい。

 人ってこんなに一生懸命なんだととてもポジティブに物事を捉えるきっかけになれる本だとも思える。

 

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