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 ◇「野望円舞曲3」 荻野目悠樹・田中芳樹 (徳間デュアル文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 ボスポラス帝国とオルヴィエートの休戦交渉を覆した謎の砲撃――巻き起こった動乱を契機に、エレオノーラは巨大な富を掌中にした。彼女の心に秘められていた父レオポルトへの叛意が、ついに具体的な反抗となって実を結び始めたのだ。しかし、その波紋は、エレオノーラが予想もしなかった形で、商業国家オルヴィエート自体を蝕むことになった。

 

 突然の経済恐慌と疲弊した人心、そして民衆たちによる暴動――破壊されゆく街の中で、エレオノーラは何を思うのか!?

+-+- 感想 -+-+

 勝ち取るしかない!!

 エレオノーラの衝撃的な行動は全然予想外の展開を引き起こした。

 エレオノーラの父レオポルト、そしてボスポラス帝国の大宰相ケマル・エウヂミクがお互い有能すぎる為政者という事を照明したことでもあるが。そして、ジェラルドも飄々とした態度で読者を翻弄する。彼の本意はいったいどこにあるのだろう?

 

 コントラットとナギブの凄腕工作員二名も情と仕事のこの狭間でエレオノーラたちを翻弄する。彼たちの最終的な目標は?ちらりと見えるコントラットの素顔は温かさと冷たさ両面があり、まだわからない。

 

 エレオノーラとベアトリーチェはある壁にぶつかっていた。

 前巻で引き起こした後遺症があったのかもしれない。

 

 混迷する状況は一層深まるばかりだった。

 

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