◇「魔界の刻印」 栗本薫 （ハヤカワJA文庫）  ◇

+-+- あらすじ -+-+

　イシュトヴァーン率いるゴーラ軍を襲撃したのは、宿敵であるクムの王子、タルーの軍勢であった。捕えられ拷問にかけられたタルーは、兵を調達した謎の老人の事をもらしたその正体を突き止めるべくイシュトは、途中の村を進めてゆくうちに、死者の軍勢という奇怪な噂に行き当たる。

　一方、グインは、ヴァレリウスと会議した後、続いてレムスと会うべく危険な策を練るのであった。

+-+- 感想 -+-+

　ついにこの時が来たかと思った。

　でも、それはその時の始まりであって、終わりまでは描かれていなかった。

　今まで起こった事を『彼』はどのように感じ、考えていたのか。

　グインが動く事によって、今まで混乱していた状況がある方向性を持って動き出したと言えるかもしれない。

　最初は四人だった。

　グイン・イシュト・リンダ・レムス

　その四人がパロに集結した。

　何が起こるのか、それとも何も起こらないのか。

　『彼』とグインの邂逅は、大きな転機になるかもしれない。