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 ◇「遠い約束」 光原百合 (創元推理文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 駅からキャンパスまでの通学途上にあるミステリの始祖に関係した名前の喫茶店で、毎週土曜二時から例会――

 謎かけ風のポスターに導かれて浪速大学ミステリ研究会の一員となった吉野桜子。

 三者三様の個性を誇る先輩たちとの出会い、新刊の品定めや読書会をする例会、合宿、関ミス連、遺言捜し……多事多端なキャンパスライフを謳歌する桜子が語り手を務める。

+-+- 感想 -+-+

 まず、ミステリ好きにはたまらない話の内容かもしれない。

 ちなみに僕はミステリは読むけど、「エラリークイーン」とか読んでないため、海外や古典のミステリには弱く、所々「???」というところがあったけれど、日常のミステリに焦点を当てた作風はとても読みやすかった。

 

 柔らかな文体で、個性豊かな三人がそれぞれ派手に謎を解いていく。

 その役割分担が非常に面白くて、笑える。時には掛け合い漫才のように聞えるけれど、基本的に彼らはとてもミステリを愛していて、そのミステリを通じて、不器用ながらも自分らしく生きているように思える。

 

 物語はミステリ研究会の日常を描いている。ミステリ研究会と言うものがどのようなもので、どのような大学生が参加しているのか、そしてどのようなイベントがあるのか。そのようなものもうまく描かれていると思う。

 

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