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 ◇「エンジェルハウリング3」 秋田禎信 (富士見ファンタジア文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 「なんでもできる身体が欲しい?」

 ミズーを呼び止める一人の女。

 (なんなのいったい?)

 視界の真ん中に立つ女は、真紅のマントをまとい、赤い髪をたなびかす。

 そして……自分と同じ顔。

 だが自分はここにいる。だとしたら、自分が自分なら、目の前の女は……。

 

 辺境の村、5人の黒衣の前に自ら姿を現したミズー。

 <絶対殺人武器>としての技能をすべて賭け、ミズーは帝都の守護者たちに闘いを挑む。

 だが、何かがおかしい。

 無言のはずの黒衣が言葉を発し、火焔の獣精霊が消滅してしまった?

 

 ミズーの記憶の中で、激しく響く鐘の音。滅びた都市と死んだはずの女がミズーに迫る!

+-+- 感想 -+-+

 ミズー編二巻である。

 何もわからなかった一巻と違い、今回は様々な背景が浮き彫りになりつつある展開である。

 ミズーに絡む、アイネストはいったい味方なのか、敵なのか?

 ミズーの記憶の奥底に沈む幼少期の施設は何の施設なのか?

 そして最大のキーワード「アマワ」とはどんな存在なのか?

 

 不可解な人物たちがまだ不可解な紋様を織り成していく。

 黒衣をなんとか撃退しつつ、ミズーは自分があずかり知らないところで大きな舞台に立たされようとしているのを感じているのかもしれない。

 傷ついた身体を引きづりながら、彼女が求める答えはまだ一層闇の中に沈み込もうとしていた。

 

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