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 ◇「スカーレット・ウィザード外伝」 茅田砂胡 (中央公論新社)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 30年と限られていたジャスミンの命。

 しかし、訪れるはずのない誕生日を四回迎えた彼女は、その日々、何を思い過ごしたのだろう。

 そして総帥の地位を継いだケリーは何を見据え生きたのだろう。

 二人の言葉と想いが残された『スカーレット・ウィザード外伝』。

 

 本編で語られることのなかった死の直前の女王の姿とキングのその直後を描く。

+-+- 感想 -+-+

 まず、終わりに驚愕した。

 ええ〜〜〜!?まさかとは思っていたけど、本当に?

 という読後感なのである。

 作者本人が言うように、「エピローグ・アンド・プロローグ」という言葉に嘘はない。

 本当にそういう終わり方なのだ。

 

 物語的にはジャスミンファンの方には物足りないかもしれないけれど、相変わらずケリーはキングらしい風格で、女王が退場したことを感じさせない活躍だった。

 そして「天使」の存在がケリーを王者のままでいさせたような気がする。

 

 ジャスミンの不在をうまく利用してジャスミンを描いた感じのする巻だった。

 

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