癒し系の本でもしかするとNo.1はこの『ぶたぶた』シリーズかもしれない。
あのピンクのボディーに渋い中年男性の声でかなり飄々としている(見える?)。
その彼の姿に読者は微笑んでしまうのだ。
もちろん、語り手の親しみのある優しげでフラットな文章がその癒しの原点なのは確かだろう。
今回はタイトル通り、彼は「刑事」として活躍する。
登場する人物も一貫していて、彼と付き合うことによって、幸せになっていく過程が非常によく描かれている。どこに彼はそんな力があるのだろう?そう考えてみても、答えは一つしか浮かばない。非論理的だけど、『彼がぶたのぬいぐるみだから』という事になる。
本当に彼みたいな人間(ぬいぐるみ?)がいたら、もう少し世の中も幸せになるのかもなぁ…と、犬に乗ったぶたぶたの姿の描写部分を読みながら、しみじみと思ったものだ。
今回も非常に可愛いぶたぶたがたくさん描かれていた。
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