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 ◇「スナーク狩り」 宮部みゆき (光文社文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 織口邦夫が勤める釣具店に関沼慶子は銅版を買いにきた。

 不審に思った織口は彼女が銃を持っていることを知り、ある計画を思いつく。

 それには今晩中に銃を盗まなくてはならない。

 しかし彼女は元恋人・国分慎介の結婚式に散弾銃を持って現れた。とある決意を胸に…。

+-+- 感想 -+-+

 「人」というものを描いた傑作サスペンス。

 「人」とはどのような存在であるのか?「法」と「人」の関わり合いは?

 そのような事を強く訴えている作品だと思う。

 

 読後感はとにかく答えが出そうにもない問題を出された、少年のような気持ちだった。ただとにかく答えを出したいのに、その答えが見つかりそうにもなくて、ただ半ば呆然と戸惑っている。そんな感じだ。すごく切なくて、そしてうーんと唸らされてしまう。その読後感の味わい深さは宮部みゆき独特のものだと思う。

 

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