時は平安。安倍晴明と源博雅のコンビが平安京の闇の部分で活躍する。
二人の気心の知れた会話はとても心地良く、博雅の朴訥さ、晴明の一種難解だけど、優しさが心に染み渡る。
あたかも自分自身も平安の都にいるような気にさえなってくる。
魑魅魍魎たちの声をこの二人はお互い耳をすませて、聞き、そして解決しようとする。
その二人の姿は格好良く、そして魍魎たちの姿は少しだけ哀しい。
哀しい世の中ではあるけれど、彼らは決して諦めない。
それはやはり自分の弱さ、他人の弱さを信じられる強い男たちだからだろう。
晴明と博雅、この二人の男と酒を酌み交わせたと思うのは僕だけだろうか。
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