…相変わらず暗い…
と最初の方は思っていたけど、話の展開上、仕方がない。
そんなわけで、最初の方は暗かったけれど、徐々に本来の明るさを取り戻していったのは、個人的に楽観主義者の僕としてはありがたかった。
とはいえ、基本的にはそこ抜けに明るいってわけじゃない。
大きな壁の前に、立ちすくむ若者たちなのだから、仕方がないのかもしれない。
なぜか、読者として、あのスィリーの「人生とはだな――」という悟りきった深みのあるようで、意味のわからない言葉が麻薬のように身体に浸透していく。
そのうち、彼の言葉を待ち受けている自分がいるのだ(笑)
この巻でフリウは大きな方向性を有するようになる。
彼女がこの先、どこに到達してしまうのか?
またミズーと重なり合うようになるのか?
不可解な人物がまた増えて、謎ばかりが深まっていった。
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