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 ◇「パンドラ-ブギーポップ・イン・ザ・ミラー-」 上遠野浩平 (電撃文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 君は運命を信じているかい?

 自分たちの意志とは関係なく回っていく世界の流れを実感したことはあるかい?

 これは六人の少年少女たちの物語だ。

 彼らは未来を視ることができる不思議な力を持っていて、彼らの間だけその能力をささやかに使っていた。

 彼らに罪はない。そして責任もない。しかし――。

 「これ――ブギーポップ?」

 六人の予知にこの僕の幻影が現れたとき、運命の車輪は回りだした。

+-+- 感想 -+-+

 六人の男女がそれぞれの思惑を胸に集まりあって、予知しあっていた。

 まるでジグソーパズルのようにお互いをお互いが支えあっているそんなぴったりなグループだったと思う。彼らはお互いを支えることを当然と思っているほどに、いい奴らなのも確かだろう。だから、彼らは予知したことが重大であればあるほど、目をつぶってしまうなんて事はできなかったのだろう。

 …そして彼らはブギーポップと遭遇することになる。

 

 この六人はそれぞれ胸に闇を抱えていた。

 光の中にいたけれど、それは闇を締め出して中にいたからで、光を抜け出すと彼らは致命的な闇を抱えていた。

 世界を救おうとしている彼らはブギーポップが現れるほどの大事件により本当に大切なものを気づいた。

 

 クールな世界観の中で、不器用な人間関係が微妙なバランスがとられていて、見事だと感じた。

 

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