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 ◇「天高く、雲は流れ9」 冴木忍 (富士見ファンタジア文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 ナジュワーンとともにギャウルーがやってくる。第二藩王家に恨みを残して死んだという魔族の男の亡霊と、炎を纏った砂漠の凶獣が城下を混乱させる。

 フェイロンたちと離れ、城にとどまるパジャは迷う。そもそも、自分は第二藩王を救うべきなのか?ナジュワーンの忘れ形見かもしれない自分が――。常に孤独と戦ってきたパジャに、突きつけられた大きな十字架。二十三年もの過去の謎。それすらもライフォンの手のひらのうちだというのか――?

 フェイロンたちを導く闇の意志。そして、狂気の刃が無惨に運命を切り裂く!

+-+- 感想 -+-+

 この巻はパジャの巻と言ってもいいくらいの巻だ。

 それだけ彼の出生の秘密は彼に大きな影響を与えていたという事だろう。

 そして、まさかパジャが…。

 <宝珠>の力を信じるしかないのかもしれない。

 

 フェイロンと共に虎に選ばれた男にも関わらず、いつもフェイロンに三歩以上先を超されていたパジャ。特にその差は精神的なものが大きかったに違いない。精神的な強さをパジャが取り戻した時、彼がどのような男になるのか、それは興味がある。

 

 あと、ジャンガンもいいヤツだし、頼りになるヤツだなと思った。

 寡黙だけど、強い意志をもって、生きている。

 どっちかと言えば、グイランに似ているかもしれない。

 

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