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 ◇「砂の覇王7」 須賀しのぶ (集英社コバルト文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 海賊王トルハーンと天才指揮官ギアスの激しい戦闘に巻き込まれたカリエ。

 狙撃手として敵の提督を銃で撃ったものの、自らも肩に銃弾を受け、海に落ちてしまう。傷の痛みと水の冷たさで意識が遠のく中、なんと敵の旗艦に救助されるという強運に恵まれるカリエだったが、呼吸は止まりかけ、体はぴくりとも動かない瀕死の状態に。

 それを知ったトルハーンとバルアンはある決断を迫られるが!?

+-+- 感想 -+-+

 まさに急展開だった。

 カリエが海に放り出され、それが大きな転機になるのだから。

 他の小説と比べると、主人公は非力かもしれない。

 でも、彼女の運と影響力はどの主人公たちに劣るものではないだろう。

 全能ではないからこそ、必死に考え、生きる姿は読者の共感を呼ぶのだと思う。

 

 今回はルトヴィアが主な舞台である。

 ドーン兄上やグラーシカ、そして驚きの人が登場する。

 そして、カリエは思わぬ悩みを持ってしまう。

 これも政治的に微妙な立場に立たされてしまった彼女の苦悩なのかもしれない。

 

 カリエはどこに向かおうとしているのか?

 その方向性は完全に見失われている。

 

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