まさに急展開だった。
カリエが海に放り出され、それが大きな転機になるのだから。
他の小説と比べると、主人公は非力かもしれない。
でも、彼女の運と影響力はどの主人公たちに劣るものではないだろう。
全能ではないからこそ、必死に考え、生きる姿は読者の共感を呼ぶのだと思う。
今回はルトヴィアが主な舞台である。
ドーン兄上やグラーシカ、そして驚きの人が登場する。
そして、カリエは思わぬ悩みを持ってしまう。
これも政治的に微妙な立場に立たされてしまった彼女の苦悩なのかもしれない。
カリエはどこに向かおうとしているのか?
その方向性は完全に見失われている。
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