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 ◇「羊男のクリスマス」 村上春樹・佐々木マキ (講談社文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 聖羊祭日にドーナツを食べた呪いの為、クリスマスソングが作曲できない羊男は、穴のあいてないねじりドーナツを手に秘密の穴の底に降りていきました。暗い穴を抜けるとそこには――。懐かしい羊博士や双子の女の子、ねじけやなんでもなしも登場して、あなたを素敵なクリスマスパーティにご招待。

+-+- 感想 -+-+

 鯨やテディベアよりも変てこでもっと素敵なキャラクター達が不思議な雰囲気でクリスマスを祝ってくれている。そんな感じがした。季節柄、全くクリスマスとは縁が無いけれど、今、クリスマスを祝いたいなと思ってしまうほど、素敵なおとぎ話だった。とげとげしい気分も丸くさせてくれるだろう。

 

 村上春樹の世界をもしかすると最も端的に表している世界かもしれない。

 そう、ただ祈るだけかもしれない。

 しかし、祈りは力にもなれる。

 宗教が戦争を引き起こすのでわかるように。

 

 「羊男世界がいつまでも平和でありますように」

 祈ろう。クリスマスにでも。

 イエスキリストの生まれたこのよき日に。

 

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