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 ◇「夜明けのブギーポップ」 上遠野浩平 (電撃文庫)  ◇

+-+- あらすじ -+-+

 君はこの世に取り返しがつかないことはないと思うかい?

 辛い過去も、どうにかして清算する事ができると思うだろうか。

 それとも過去は、触れる事のできない暗部でどうしようもないかな?

 昔に起きたことはその後のすべてを決めて変えることはかなわないのだろうか?

 ……これはぼく、ブギーポップの誕生に関する物語だが、ここには四人の変わり者が登場する。彼らは探偵で、人の恐怖を喰らう者で、作家で、暗殺者だ。彼らが炎の魔女と出会う時に、四人が辿る道を、あなたは取り返しのつかぬ失敗と見るか、それとも――

 ささやかで不可思議な、六つの異形の視点から語られる、ブギーポップ最初の事件。

+-+- 感想 -+-+

 ブギーポップと炎の魔女。

 この二大スター最初の邂逅の事件だ。

 もう、それだけで心惹かれるものがある。

 

 まだ炎の魔女も少女に近い年齢で、今よりずっと幼く、無防備で、それで愛らしかった。

 かなり切ないけれど、ほほえましく、彼女の『炎の魔女』たる所以も知る事が出来る。

 もちろん、ブギーポップも幼かったけれど、『彼』は最初から大人びていたので、あまり関係はないかもしれない。

 

 ブギーポップの名前の由縁もここで明かされているし、ファンには感涙モノだろう。

 もちろん、僕も感涙した(笑)

 また今まで未登場だった凪の父親、霧間誠一も等身大で出てくるし、ブギーポップの設定部分がかなり具体化されたって感じだ。

 

 とにかく、いつも通りのブギーポップと幼い凪の姿は必見ものだ。

 

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