◇「ブギーポップ・カウントダウン　エンブリオ浸蝕」 上遠野浩平 （電撃文庫）  ◇

+-+- あらすじ -+-+

　人の心の中には一つの卵があるという。

　その卵は心の中で表向きはない事になっている何者かを貯えながら育っていき、殻の中で生まれ出るその日をずっと待ち続けているのだという。

　それが殻を破った時、その可能性はこのぼく、ブギーポップをも凌いで、世界を押し潰すかもしれない。

　……そして卵の指し示す運命はここに一つの対決を生み出す。

　一人はすでに最強で、もう一人はこれから殻を破る。

　だが宿命の秒読みは二人が出会うその時まで刻まれつづける。

　最強と稲妻、この二人は己の生きるたった一つの道を見出すため、多くの者を巻き込み避けえぬ激突を迎える事になるだろう――。

　謎のエンブリオを巡る、見えぬ糸に操られた人々の死闘の第一幕が今上がる。

+-+- 感想 -+-+

　今回はまじで大事件かな？

　そんな気がしないでもない。

　最初から炎の魔女、霧間凪が出てくるし、統和機構の<最強>が出てくるし…。

　上下巻だし…。

　いつものような登場人物の持ち回りの視点での書き方じゃないし…。

　とにかくいつもよりも手ごわいような感じを受けるのだ。

　ブギーポップの敵は世界を危機に陥れるほどの相手。

　人の潜在能力を開花させる力を持つ存在。

　どうやって、ブギーポップはこの世界の危機に立ち向かうのだろう？

　いつもとは何となく違う雰囲気がある。